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紅茶は農作物です(ティーバッグでも美味しい紅茶❤)

ティーバッグなんて…


「ティーバッグ」というと、「リーフティーより格下」って思っている方、いませんか?

前回、「ティーインストラクター直伝!ティーバッグで美味しい紅茶」でも少し書かせていただいたのですが、ティーバッグは触ってみるとツブツブした葉が入っているものがあります。
特に紙で閉じてある“エンベロープ型”と言われるタイプに多いと思います。

このエンベロープ型は袋の底がW型になっていて、左右の袋に1gずつの茶葉が入っています。
そしてこの茶葉がCTC製法というもので作られているのです。
CTCとは…
C:クラッシュ=押し潰す
T:テアー=引き裂く
C:カール=丸める
の略で、短時間で茶葉の美味しさを引き出せるような加工がしてあるのです。
だからこのタイプのティーバッグは、蒸らし時間が1分ほどになります。

そもそもティーバッグは“簡単に紅茶を入れて、簡単に茶葉を捨てることができる”商品です。
そのために適した作り方がされているので、質が悪いとか、格が低いなんて事はありません😊

農作物だから、毎年違う

多分、ティーインストラクターとして勉強するためにも一番よく使ったティーバッグ「日東紅茶 デイリークラブ(と、デイアンドデイ)」。
日東紅茶ではティーバッグは昭和30年代後半から、デイリークラブになったのは平成3年からだそうですが、これって毎年、味、変わりませんよね?
その年によって「味、変わってるな〜」って思っていた人、いますかね?
でも実は、微妙に違うのかもしれないんです。
タイトルにも書いたように、紅茶は“チャノキ”から採取されている農作物です。
(ちなみに、日本茶、紅茶、中国茶は皆同じ品種の木から作られてます😯)
農作物である以上、その年・天候によって微妙に味が違ってきます。
ですから、日東紅茶に限らず、どこのメーカーでも商品として“いつも同じ味”を保つためには、必ずと言っていいほどブレンドが行われています。
この商品はこの味!という“商品としてのお約束”を守るため、ティーブレンダーといわれる味を決める方が、知られざる努力をしているんですよ😊

硬水と軟水

昔、トワイニング(紅茶)のCMで、いかにもな英国夫人が紅茶葉をポットに入れながら「ワン、フォーザポット」と、人数分+1杯が美味しさのコツと言っていました。
これには理由があったんです。

実はイギリスを含め、ヨーロッパの水は硬水の地域が多いのです。
硬水の水、というのはカルシウムやマグネシウムなどの含有量が多い水の事なんですけど、硬水の水で紅茶を入れると、日本で入れるような綺麗な透明な紅茶の色って出ないんです。

この“紅茶の色”の事を「水色(すいしょく)」と言いますが、紅茶に含まれるタンニンが硬水のカルシウムやマグネシウムなどと結びつき、黒っぽくなってしまうのです。
鉄のヤカンや傷のあるホーローのヤカンでお湯を沸かさないで下さいというのも同じこと。
カルシウムやマグネシウムは金属イオンなので、同じように黒っぽくなります。
そして見た目が悪いだけでなく、味もボヤァ〜んとした味に。
なのでもう一杯余分な茶葉が必要だったのです。
ですが日本は(基本)軟水なので、“ポットのための1杯”は必要ありません。

ここで気をつけたいのは、海外メーカーで日本向けには作られていない商品や、お土産で貰った現地向けの紅茶。
物によって、とても濃すぎたり薄すぎたりする場合があります。
その場合は美味しくないのではなく、“水が合わない”だけかもしれませんよ!

ちなみに、イギリスでミルクティーが好まれるのは、黒目の水色にはミルクを入れた方が映えるから?という事も、あるとかないとか…😆

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