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ホントだったんだ

古代ハス

 子供の頃、「ハスの花ってのはなぁ~、霧の立ち込める明け方に”ポン”と音がして咲くんだぞぉ」て父親に言われたっけ。
 うちの父親はほら吹きだったから、「ほんとかなぁ・・・?」とはなっから疑っていたし、カミさんに「ハスの花って”ポン”と音がして咲くんでしょ?」て聞かれたときも「っんなわけないだろ!」と鼻で笑ってバカにしてた。

 時は流れ・・・
 近くに”古代ハス”(←詳しいことはウィキでも見てくださいな)なるものが咲く池があると聞き、早速出かけてみた。
 行くなら霧の立ち込める明け方だ。
 はたして、しんとした池に行ってみると「カサカサ」「ポソポソ」と音を立てながら花弁が開いていた。
 そのうち、目の前のハスがまさに「ポンッ!!」と音を立てて一気に開いた。
 どうやら花弁の枚数が多く、開くのにかなりの摩擦による抵抗が生じているらしい。その摩擦に対し花弁が開く開花力(?)が勝ったとき、蕾の内側が真空破界されて音がするようだ。
 今回霧は立ち込めていなかったが、霧があると細かい水滴が潤滑剤にになってもっと音が出やすくなるのかもしれない。

 「お父さん、すまん」
 「カミさん、ごめんなさい」
 あなたたちの言うことが正しかった。
 

 

 
 

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