control(通常版)感想

一応のクリアといえる段階までいったため、つらつら所感を。

超能力を駆使した戦闘が楽しい!でも……

 序盤は使える能力が限られているが、クエストをクリアしていくとスキルを習得出来て戦闘手段が増えていくのが地味に嬉しかった。中盤以降になると近接攻撃の衝撃波から銃撃、投擲、浮遊、シールドバッシュ、催眠まで使えるようになり、一遍通しの戦闘スタイルにならない柔軟な戦い方が出来て非常に楽しい。銃も超能力?由来で自動補充されるので(一時的な弾切れはあるが)残弾を気にせずぶっ放せるのもストレスフリーで個人的には評価点。
 ただ、プレイしていて「主人公の打たれ弱さ」が終始気になった。多彩な戦闘手段で戦えるのは良いのだが、うっかり敵の強攻撃をくらうと一気に8割近く持っていかれる事がザラにある。回復しようにもエスト瓶や回復薬の様な物はなく、敵からのドロップかチェックポイントでしか回復出来ないので逃げ惑っている内に大量スポーンした敵にハチの巣にされて死亡パターンを何度見た事か。プレイスキルの問題と言われればそれまでだが、マックスまで体力値上げても耐久があんまり変わらないので結構キツかった。私の様なカジュアル勢だと難易度ノーマルでも手こずると思われるため、注意されたし。

ストーリー自体は分かりやすい

 本作はよくストーリーが難解だと言われるが、本筋だけに限って言えばそんな事はない。『行方不明の弟を探しにニューヨークの機密機関へ潜入した主人公ジェシーは前局長の死を皮切りに現局長に任命されてしまい、様々な超常現象に立ち向かいながら内部で起きた重大インシンデントの解決と弟との再会を目指す』という、非常にシンプルなだけの話だからだ。(ヒスの目的?知らんな)故に、物語の展開だけ追う分には別段問題は無い。では何が問題か?それは多様な固有名詞と重要資料の黒塗りだ。本作は物語の設定上、様々な事象や物体の名称に固有の名称が付けられている。しかも、それを覚える前に次から次へと新しい言葉が出てくるため覚えきれない。というか、途中で諦めてしまった。幸い、それらについての資料があるため都度確認すればいいのだろうが、その資料の中にも当然固有名詞が入り混じっている上に重要な情報が黒塗りになっているという鬼畜の所業。おかげで、読む前と読んだ後の情報量の差があまり変わらず、やはり頭に入ってこないために、最後まで私は大半の固有名詞と事象や物体の名前が一致しなかった。

総評

 細かい不満点は少なからずあるものの、アクションゲームとしての楽しさや謎SCP財団をモチーフにした独特な世界観は非常に魅力的でプレイしていて楽しいと思える体験だった。その他にもアランウェイクの世界と繋がっているだけでなく専用DLCを用意するようなファンサービスや、小島監督がカメオ出演していたりとユーザーを楽しませようという心意気を感じる作品。
世界観設定的に色々と派生作品を展出来そうなだけに、本作の後継作品が生まれる事を期待している。

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