【読書記録】両手にトカレフ
14歳、イギリスで育ったミアの世界は閉ざされている。
生活保護のお金をドラッグに使ってしまう母親。ミアが面倒を見ないといけない小さな弟。
ケースワーカーに「保護」されてしまえば唯一の家族の弟とすら離されてしまう。
だからミアは静かに、じっと息を殺し「いいこ」で暮らしている。
そんな閉塞感溢れる暮らしの中、ミアは図書館で一冊の本に出会う。
それは100年前の日本に生きた少女の自伝だった。
ミアと同じように、周囲に抑圧され、何ひとつ自分の自由にならない牢獄のような世界で生き