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リブルを支えてくれる人たち③−2〜KDDIの加藤さん Part2〜

徳島県海陽町の美しい海で牡蠣の養殖をしている株式会社リブルの岩本です。

前回から通信技術やネットワーク面で
とてもお世話になっているKDDI加藤さんにお話を伺っています。

今回は第2弾として
KDDIの持つIT技術をどのように牡蠣の養殖に活用していくか、
スマート養殖の構想を考えた時期のお話をしていただきました!

一次産業の活性化は国としての課題。補助金公募にチャレンジ。

新たな技術を使った一次産業の活性化は
国としての課題でもあるので、
さまざまな補助金の募集があります。

国からの補助金が出れば新たなチャレンジをすることができるので、
我々も積極的に応募しています。
補助金に応募することは、
やろうとしていることを整理して明文化することで
事業の方向性が具体的になっていくメリットもあります。

まず最初に取り組んだのは、
2018年に募集された総務省の
「5G利活用アイデアコンテスト」です。

5Gの特性を利活用して
地域が抱えるさまざまな課題を解決する
アイデアを募集するコンテストだったので、
まさに我々が海陽町でやろうとしていることにピッタリでした。

このコンテストは「アイデア募集」なので、
水中にカメラを入れてリアルタイムで映像をスマートフォンなどで確認し、
牡蠣の状態を把握して次の作業を決められる、とか
予算などを度外視して好き勝手なことを書いてましたね(笑)。

結果、採択には至らなかったのですが、
四国で2位という結果で
総務省でパネル掲示をさせてもらえました。

地域IoT実装推進事業に採択決定!

次にチャレンジしたのは、
2019年に募集された総務省の
「情報通信技術利活用事業費補助金(地域IoT実装推進事業)」です。

すでにあるモデルの横展開を募集するもので
KDDIが取り組んでいた福井県小浜市のサバ養殖プロジェクトの
横展開モデルとして応募しました。

ここで採択が決定し(\(^o^)/)
国の補助金が付いたので、具体的に動き始めることになりました。

取得するデータは、
実際のオペレーションにつながるものが良いので、
ひとつひとつシングルシード方式の作業をひも解きながら考えました。

牡蠣の養殖でデータが活用できるポイントとは?

データの活用が見込めるオペレーションは主に以下の2つです。

1.牡蠣の選別

カゴ(バスケット)に入れて牡蠣を育てるシングルシード方式では、
同じカゴの中でも牡蠣の成長に違いが出ます。
そのままでは大きくなった牡蠣だけがどんどん成長してしまうので、
牡蠣の成長に合わせて同じぐらいの大きさのものを
同じカゴに移す選別作業があります。


水温が高い時に牡蠣を触るのは良くないとのことで、
この選別作業は海水の温度が低い時に行うことが望ましいです。

そのため、
水温のデータを取得すればオペレーションに活かすことができます。

2.カゴの揺れ

牡蠣を入れたカゴは、海水の満ち引きなどで生じる波に揺られています。

実はこの揺れは
人為的にコントロールできます。

この揺れも、
水温が高い時にあまり揺れすぎると良くないとのこと。

揺れをコントロールすることが
牡蠣の成長に関わるならば、
水温と揺れ具合のデータを取ることに意味があります。

しかし、この揺れを感知するセンサーは
陸上で使えるものはいろいろあるのですが、
海中で感知できるものがありませんでした。

どうしようかと考えていたら、
徳島大学が「作ってみます」と申し出てくれました(!)。

当初、徳島大学はデータの分析を担当する予定だったのですが、
それに加えて海中で使える揺れセンサーという
モノづくりにも関わってくれることになりました。

こうして、
IoT活用による「あまべ牡蠣スマート養殖事業」が本格的にスタートしました。

→2020年3月、プレスリリースも出しました!

ーー

KDDI加藤さんとの取組を振り返ると
まだまだ話は尽きません…。

ということで、今回もまた長くなりましたので、次回に続きます!

次回は最終話。
KDDI加藤さんがリブルと協定を結んだ理由や
今後のリブルに期待することなどについて、お話を伺います!

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