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健康を向上させるための知識や実践を効果的に拡散・普及するためのコツ

こんにちは。
大学院で学んだ公衆衛生学をベースに、健康的な社会を作りたいジローです。

↓↓公衆衛生学ってどんな学問?はこちら

リハビリテーション部の中間管理職でもあります。


‖   他人に何かをしてもらうということは難しい


さて我々のリハビリテーション部といった小さい部署ですら、ある一つの決まりすら、実際に部署員に確実に実行してもらおうとするとハードルが高いことがありますよね。

これが社会を対象に、もっと大人数に知識の普及・拡散をしていくことはさらに難しいです。

研究によって、皆に良い発見があったとしても、医療現場や政策において実際の我々が実践するまでには大きな開きがあります。
(昔から、悪い悪いと言われているタバコ規制すら、実装とのギャップはほど遠く、実装がどれほど難しいかが判ります。

これは良い!、ぜひ内容を広めたい!、実践(実装)したい!と思った時に先導する立場の人への教訓を
「訳)木原雅子ら:健康行動学 1版 」を参考に以下に記します。





‖  普及と実装(dissemination and implementation : D&I)をうまく行なっていくための教訓


①D&Iは自然に生じることはない(誰かが先導する必要がある)

②D&Iのデザインには理論とモデルが必要(直感的な無難な対応に頼らない)

③D&Iに受動的なアプローチは向かない(受け取るだけでなく能動的に!)

④D&Iではステークホルダー(直接的・間接的な利害関係を有するもの)巻き込みが有用

⑤D&Iは対象とするオーディエンスに適合させること(オーディエンスの明確化)

⑥組織レベルにおけるD&Iでは時間がかかりすぎないこと、組織の文化や資源に適して、担当する人々のスキルで実施可能なものにすること

「訳)木原雅子ら:健康行動学 1版 pp.285-286」


やはり、自然、成り行き任せ、人任せではダメという事ですね(自戒)。

上で決めた事を、そのまま従わせるようなアプローチももちろんダメで、対象者と一体になって、素早く実践していくことが重要なようです。

教訓を参考にしながら、戦略的にすすめていきたいものです。

普及に向けては、(Diffusion of Innovations:イノベーション拡散モデル)が有名です。

機会があれば、ご紹介しようと思います。


■  まとめ


・いくら良いことがわかっている事でも、実際に普及したり実装されるには、大きなギャップがある

・普及や実装(D&I)は、自然や成り行きで起こらず、明確にデザインされた理論やモデルに基づき、誰かが先導する必要がある

ステークホルダーやオーディエンスを巻き込んだ能動的な活動が好ましい



本日も記事を読んでいただきありがとうございました。

健康的な行動のみならず、組織のリーダー的立場の人にも役立つ情報と思いシェアしました。

場当たり的な対応ではなく、戦略的にやっていきましょう!



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