創作小説一弾「ライク・ナンバー」
この物語の主人公は、周囲の人間の頭上に「数字」が見えている。10年前からそんな状態で生きているのに、彼は鈍感すぎるがために、ただ忌々しいと思うだけなのだ。だが、彼は気付くこととなる。その「数字」が自分への好感度なのだと。
~第一章~ 何かが見える
それが見え始めたのは僕が六歳の時。小学校に入ってすぐ、家の階段から落ちて頭を打ってからだ。最初は大して気にならなかったが、如何せん。はっきり言って邪魔になった。それが見えることで、黒板の字が見えにくいのだ。特に算数の時