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本気で #家虎根絶 したい人への5つの提言

こんにちは。3月28日,29日に開催する『Re:animation 14』にむけてアニソン系DJや野外フェスの魅力を紹介するnoteです。

先日、この記事をアップして思いがけず色んな方に読んでいただけたと思っていたら…

バンドリのライブで起きた家虎問題が思いがけぬ動きを見せてびっくりしました。

家虎とは...

イエッタイガー - ニコ百 https://dic.nicovideo.jp/id/5491787 #nicopedia

私自身のスタンスは異なるのですが非常に共感もするし、ある程度必要なことだとも感じたので、具体的にどうすればよいのかを考えてみました。

5つの提言

さっそくですが、なるべく早期に、そしてお金をかけずに(対策費などが #家虎根絶 したい人が支払う費用に上乗せされないように)実現するにはどうしたら良いかと考え、次の5項目にまとめました。

提言1:家虎は楽しいを認める
提言2:過去に学ぶ~モッシュ・ダイブ論争~
提言3:不快な環境を作る
提言4:罰則を設ける~"無責任"から追い出す~
提言5:根絶ではなく棲み分ける~選択的根絶~

以下、個別に見ていきます。

提言1:家虎は楽しいを認める

"家虎"をはじめ厄介になり得る行為をどう処するか考える時はどうしても「理解不能な敵」としがちです。

しかし、本気で(ポーズではなく)どうにかしたいなら彼らがなぜそれをしたがり、やめたくないのかを理解する必要があります。

その上で最も重要なのは"家虎"は快感度が高い行為だと認めることです。まず、大声で叫ぶとアドレナリンが分泌されてそれだけでも快感です。注目を浴びることによる社会的承認もあるでしょう。

また場合によっては社会的困難(こんなような"弾圧")に立ち向かう姿勢そのものにもヒーロー的快感があるかもしれません。

それらを無視して #家虎根絶 は難しいでしょう。

提言2:過去に学ぶ~モッシュ・ダイブ論争の現場~

この件について先行事例はないかと探してみました。そしてほぼ同じ構図で問題が起き、少しずつ規制強化され、最終的に名指しで特定行為を禁止する流れがライブハウスやフェス界隈にありました。

それがモッシュやダイブといった危険を伴う盛り上がり方の是非を問う、所謂「モッシュ・ダイブ論争」です。日本で音楽フェスが爆発的に増え、それまでライブハウスに来なかった人たちとの間で度々ハレーションを起こしたこの問題は、2000年代中盤から2010年前後にかけて頻繁に目にしましたが、近年では当時ほど激烈かつしつこく揉めているところを見なくなりました。

アニメ関連だと少し前にLiSAさんのイベントが話題になったことがありましたね。

これらライブハウスの住民とコンサートの住民がどのように相互のコンセンサスを形成していったかは参考にする価値があります。

提言3:不快な環境を作る

最初2つはスタンスに関する提案で、ここから3つは具体策による提案になります。

まず、全体の方向性として「ルールによる根絶」ではなく「感性による根絶」を目指すべきで、そのためには提言1の反対である"不快"な感情を刺激することかと思います。

本能的な快感はともかくとして、社会的承認に関しては匿名掲示板の「荒らし」対策と同じで淡々と無視を決め込みつつ、運営による対処を粛々と進めるのが一番です。

提言4:家虎の"コスパ"を悪くする

#家虎根絶 が言われてから「予防」を望む声が高まっていますが、これは現実的には難しく、基本的には個別対応を繰り返し、周知することになるかと思います。

その前提で1つ提案したいのは"追加費用"と"専用席"の併せ技です。

つまり、家虎しちゃった人をスタッフがお見かけしたら、音漏れせず周りに迷惑をかけないそこそこなお値段の有料スペース(例えばモニター1台設置された会議室とか)にご移動をお願いするかそのまま帰るか選んでいただいてはどうでしょう。もちろん、事前に周知を図り、そのコースをプレイガイドにも載せます。

即興案なので詰めが稚拙ですが、要点はダメと分かっていてもやっちゃうのは量刑に対するコスパの問題です。「強制退場」や「出禁」くらいならコスパが合ってるということなので、とびきりコスパが悪くする為に反対にお金をいただきましょうということ。

ただ、私刑は厳禁なので堂々とメニューとして選んでいただきましょう。

提言5:根絶ではなく棲み分ける~選択的根絶~

最後に...とはいえ全て根絶するのは不可能であるし無理にするべきことでもありません(単なる趣味趣向に対してそこまでできない)。

だから、提言4と合わせて"帰れる森"を用意したり、案内したりすることで、自主的に選んで、嫌がる人の視界から根絶するというのがこの件の落とし所と考えます。

その森もいつかは再開発されてしまうかもしれませんが、少なくとも今棲みやすい場所を確保することで感情的なぶつかりも小さくなって、非生産的なハレーションもなくなっていくはずです。

『Re:animation』は厄介向けイベントではない

以上、5つ考えてみました。賛否あると思いますが、家虎やりたい人も嫌な人も考えるきっかけくらいになったでしょうか。

そして、ここからは少しだけ身の上話にお付き合いいただけたら幸いです。

私自身は #家虎根絶 に対しては「そこまで厳しくせんでも...」という意見を待つ人間です。ただ、現状は問題も多いので5つの意見を述べさせて貰いました。

というのも2010年に私が始めた『Re:animation』というアニソン系野外DJフェスは、存在そのものが家虎みたいなイベントだったからです。

このイベントは「超都市型野外フェス」を名乗り、最初の4回と9回目は新宿歌舞伎町のど真ん中で、第5ー8回までを中野サンプラザ前で開催、その後はお台場、山梨と郊外に移転しました。

それはそれは楽しいイベントで未だに「『リアニ』は都心で開催してこそ『リアニ』だ」と言ってくれる古いファンも多くいます。

しかし、地域住民にとっては日常の中に入り込んだオタクが突然アニソンと掛け声で大騒ぎするのだから大変迷惑な話です。まるで貴方の隣のお客さんがUOを折って、家虎して、「だって楽しいんだもん」と開き直るように。

もちろん、私たちは開き直っていた訳ではなく、地域の方と相談を重ね折り合いを付けてきたからこそ10年続けることができているのですが、規模の拡大に伴って少しずつ都心から郊外へ移動しているのはやはり地域のストレスとの兼ね合いであり、提言5で挙げさせていただいた「棲み分け」であります。

またコスパの問題(提言4)もあります。街にとって、ある一定のまでは地域おこしとして歓迎できても、それ以上になると抱えきれないという問題が起きます。そこで起きた無理は金銭的・人的コストに跳ね返り、お互いにメリットがなくなることで、次にメリットを感じてくれる街へと会場を移すことになります。全ては一律の金科玉条がある訳ではなく、是々非々で「アニソンを自由に楽しもう!」という自分たちの遊び場を守ってきました

なのでこの5つの提言は #家虎根絶 を目にする前から自分ごととしてずっと考えてきたことを裏返しにしたものです。

ところで!!

『Re:animation』は特別に"厄介"と呼ばれる人たちに向けて開催しているイベントではありません。(「ここまで言ってきて今更なんだよ…」という感じでしょうが、そもそも私はオタ芸を打たないし、MIXもコールもしません...)

反対に、既存の大型アニソンイベントよりゆったりと自由にアニソンを楽しみたい人たちが主に集まっているのが『Re:animation』です。その証拠に現在発売中の『Re:animation 14 in Uenohara』先行チケットでは多くの方が「レジャーシート&テントサイト」や「VIPエリア」といった"ゆとりを楽しむ"タイプのオプションチケットを購入されており、この売り上げによってイベントは支えられています。

@デカゴンテント

(VIPエリアは大型の高級テントの下でゆったりアニソンを楽しめます)

また、一昨年まではクラウドファンディング+無料という開催形態だったのですが、やはりVIP系特典のあるコースから購入されていました。

当然、支払額は一般的なアニソンライブより高く、むしろ"ピンチケ"と称されるような一部の厄介な客層と真逆です。これらの『Re:animation』を支えてくれている方(野外フェスという遊びをよりよく知る方)が #家虎根絶 を望んでいないであろうから許容しているにすぎません。

『リアニ14』VIPエリアの購入はこちらから
https://reanimation.jp/#section-135

共に作る~ #一度は許す の精神~

『Re:animation』は20代後半~30代前半が一番多く、"遊び方を知るオトナ"が集まるイベントです。

そうした支持者がこのイベントに期待してくれていることは「自由」です。

自由には責任が伴うため、自由に振舞った結果として起きた事柄の責任は自由に振舞った当人にとって戴くことになります。『Re:animation』がいう自由とはそこまで含めた自由であり、支持者の皆さんを形容していうなら「"粋"である」かどうかと理解しています。

無料でも入場できたイベントに敢えてお金を出して参加する。通常チケットにオプションを加えて楽しい方を拡張するなんて"粋"じゃないですか。

そうした中で、厄介と呼ばれる行為や"家虎"に対して臨む『Re:animation』のスタンスは「一度は許す」です。なるべく一律ではなく、個別に対処します。

逆に言えば「二度目は無い」ということでもあります。それがあんまり続いて、このイベントを支援してくれる方の大多数が「やっぱりあいつらは無粋だからダメ」となったら、その時は一律にナシにせざるを得ないのですがそうならないことを望むし、今は共存の可能性を前提に"帰れる森"になるつもりがあります

60日であなたの視界から家虎を無くす為のお願い

ここまで読んでいただいたあなたには、ぜひこの記事をシェアしつつ、『Re:animation』という割と寛容なイベントがあるらしいから、そっちに行ってみなよ!と呼びかけていただけたら嬉しいです。(何しろインディーズなので知名度と宣伝力が足りてません)

3月28日-29日、今から2ヶ月後です。

その際に「ここでもルールが無い訳ではないから、また無邪気に迷惑かけるようなら次はないから気をつけるように」念を押していただけたら更に嬉しいです。

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それでも家虎したい人へ

最後に。

今だから告白できますが、私は「モッシュ・ダイブ論争」の渦中では無茶苦茶したい側の人間でした。今はおじさんになったのでそんな無茶はしませんし、オタ芸もMIXもコールもしませんが、皆さんの気持ちは少し分かります。

それから皆さんの10年後の気持ちも更に少しだけ想像ができます。

私には、張り切ってフェスで大袈裟に盛り上がっていた日々は良い思い出だけど、盛り上がり過ぎてたことがちょっと恥ずかしいです...

でも、それを今わかれとは言いません。

だから、できる範囲で周りに気遣って楽しんでみて下さい。その結果がまずかった時には叱りはしますが、一度は許します。(もちろん、気遣いが見られず、反省や改善が無ければNGです)

『Re:animation』は自分たちの楽しみの為に(その為に街中で眉を潜めるほどの爆音を出すのです)、地域のストレスを強いながら、それでもお互いがメリットを見つけられるように努力しながら続けてきました。

家虎、楽しい。良いと思います。

このイベントで、皆さんの楽しみを守ってみて下さい。想像もつかない化学反応(それこそハム太郎コールみたいな!)もあるかもそれないと期待したます。

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『Re:animation 14 in Uenohara』は3月28日、29日に東京23区内から電車で約1時間で到着する山梨との県境の街、上野原で開催です。2次先行チケット発売中!

イープラス先行チケット:
https://eplus.jp/sf/detail/3126690001

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