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【フォトグラメトリ】3Dデータ作成アプリ、技術

被写体をカメラで撮影することで3Dデータを取得できる技術やアプリを調べてみました。
※業務用のスキャナではなく、スマホやPCで完結するもの

~ OSS(技術) ~

AliceVision

https://alicevision.org/

フランス国立土木学校や研究機関、映像制作会社などによってスタートしたプロジェクトで、現在は広くヨーロッパの大学関係者が参加し運営しています。
そのためか建築物などの人工物、木材などの物質の3Dデータ化などに強く、全体のプロセスを意識したソフトウェアがあるなど、実用性の高いOSSプロジェクトとなっています。

C++で書かれておりコマンドラインで操作したりプログラムから利用できます。ライセンスとしてはMozilla Public License, version 2.0 というライセンスが設定されています。商用利用はOKですが、ソースコードを見えるようにする必要があります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Mozilla_Public_License

「Meshroom」というソフトウェアが提供されており、撮影した写真を突っ込むことで3Dデータを確認したり、特定のフォーマットでエクスポートするなど出来るようになっています。そのためコマンドラインでの操作などは自作の何かでもしない限り不要かと思われます。

COLMAP

https://demuc.de/colmap/

スイスのチューリッヒ工科大学で博士号を取得した方が研究として作成したOSSです。現在も1年に1回ぐらいバージョンアップがされています。(現在はMicrosoft社員との記載あり)

Plenoxels

AIを使った画像からの3Dデータ作成技術にNeRFというものがあるのですが、数日かかっていました。それを数十分レベルで出来るようにしたのがPlenoxelsです。
カリフォルニア大学バークレー校のチームによって発表されたものです。


~ 企業系フレームワーク ~

Apple : Object Capture

https://developer.apple.com/jp/augmented-reality/object-capture/

3Dデータを取得するだけでなく、iPhoneアプリへの活用なども視野に入れていることが特徴でしょうか。

NVIDIA : Instant NeRF

NeRF(Neural Radiance Fields)は2020年ごろに提唱された新しい技術で、AIを用いて3Dデータを作成する手法の一つです。環境内の照明とカメラ位置から深度を推定するものですが、数日単位で時間がかかるなど、利用が難しいところがありました。NVIDIAのInstant NeRFであれば、数分で実現することが出来るようになりました。
部分的に上記のOSS、COLMAPを使っているようです。

Github: https://github.com/NVlabs/instant-ngp

Epic Games : RealityCapture

ゲームの「フォートナイト」や、Unreal Engineで知られるEpic Games社のソフトウェアです。有料ですが様々な機能があるのと、ゲーム開発へと連携しやすくなっています。

単に写真から3Dデータを作成したいのであれば、「Reality Scan」というアプリが提供されているので、これを使えばよさそうです。

~ アプリ ~

Polycam

https://poly.cam/

LiDARスキャン技術を使っているような記載がありますが、LiDARセンサーがないAndroid端末向けにも提供されているので、フォトグラメトリアプリではあるのかなと。
無料ですが、課金することでエクスポートできるファイル形式が増えたり様々な機能を利用することが出来るようになります。

WiDAR SCAN

都内の日本企業が提供しているアプリです。編集機能などが付いています

Scaniverse

フォトグラメトリではなさそうですが、ポケモンGOの開発会社で知られるNianticが提供しているアプリです。




スマホのみで3Dスキャナーを実現するにはOSSを実装する必要がありますが、オンライン処理なども視野に入れればクラウドでOSSを動かしたりソフトウェアを連動させて3Dデータを作成するなども出来そう(?)

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