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『ミシンと金魚』


ひとり暮らしでデイサービスに通う老女…腰を上げる動作さえもままならない…そんなガタついた体と、日々あいまいになる記憶が交錯する頭と…老いていくとはこういうことなのか、と気が付かないうちに感情移入している。(最近、老眼が進んできましてね。老いを感じます。確実に)

見たこともない、彼女の歴史と世界観が妙なリアリティをもって迫ってくる。見たこともない未来と共に…でも、誰にでもきっと訪れる風景

この厚さ1.5センチくらいの単行本の作家は、現役のケアマネ、永井みみ氏…何人もの通所者女性の魂が乗り移ったかのような生々しい会話。

すばる文学賞受賞作品、金子ひとみ氏も絶賛。そう、そちら系かもしれない。(わかります?そちら系、そう そちら系)

少額短期保険の勉強をしていたら、「長生きリスク」という言葉にぶち当たりました。

「ああ、そうか…人生100年時代、80年くらいで予定していた生活費が底を尽きるかな」なんて不安になることもある。しかも健康ではない時間も長いかもしれない。でももし一億円あったら本当に安心できるかな?

いやいや心配は尽きない…

長生きすることに不安がいっぱいのこの頃…

だけど、誰にも訪れるってことは、誰でも乗り越えていけるってこと

私ひとりだけが体験することじゃない、ダイジョウブ

そして人生は唯一無二、あなただけのもの…誰とも被らないひとりひとりの物語

あら、なんだかラップ調になってきた、イェーイ❕


3回読んだ。4回読みたい。

中毒性があるのでせうか。

読むときは剝き身が鉄板

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