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「アンロック」とは何か?

前回、コンピューターゲームは10分の中でゲームの魅力とルールを伝える必要があるというお話をさせていただきました。

その際に「順序」が大切ということと、順序を作る手法として「アンロック」と「レベルデザイン」というものがあるということをお伝えしました。

今回は「アンロック」について解説をします。

「アンロック」とは「かけられた鍵を一つずつ開錠していく」という意味です。これはしばらくプレイしていくと、レベルアップ等によりプレイヤーのできる事が徐々に増えていくという手法です。

例えば、開始当初は前に走ってジャンプしかできないキャラクターが、しばらくプレイしてアイテムを入手すると、レンガを壊せたり、火を出したりできるようになるといったことです。

かけられた鍵を一つずつ開錠していくように、プレイヤーのできることが2つ、3つと増えていくのです。

これは、実は授業でも同じことです。最初にひらがなの授業をして、それが終わったら漢字の読み書きをするなどがそれです。

ただ、授業とゲームとが違う点があり、それは授業は「義務」ですが、ゲームは「権利の獲得」になるのです。

新たにやらなければならない「義務」として提示されるか、またはレベルアップして新たにこれができるようになったという「権利の獲得」として提示されるか、プレイヤーが楽しむを感じるのはどちらでしょうか? 後者ではないでしょうか?

また、アンロックはプレイヤーが最初に混乱しないで済むという要素もあります。最初から色々なボタンを操作でき、なんでもできるといった状態は、プレイヤーにとっては何をしたらいいかわからない、または結局使わないものが多くなるといったことになります。(スイッチやボタンの多いリモコンのようですね。。)

アンロックを使って、1つの機能に熟達した上で次の機能を使うといった手法を使うことで、機能を使いこなすという次のステップにも進めるようになるのです。

では、次回は「レベルアップデザイン」について説明をしたいと思います。

なお、今回も「ゲーミフィケーション <ゲーム>がビジネスを変える」井上明人著から参照をさせていただきました。


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