ブラックジャックの「デカの心臓」

手塚治虫の「ブラックジャック」は「鉄腕アトム」と並ぶ名作で、医療漫画の金字塔と言われています。
その中で私が印象に残ったストーリーに「デカの心臓」があります。

巨人症の高校生・出可は学生相撲で優勝しプロレスや角界から連日スカウトが訪れ、両親もその道に進むことに賛同しています。
しかし、出可は格闘技よりも鯉の養殖が好きで将来は日本一の鯉屋になるという夢を持っていました。
その一方で、家は貧乏だしお金をたくさん稼いで親孝行をしたいというジレンマも抱えていました。
結局、大人達の言われるがままに相撲部屋に入門することが決まります。

ところが、そんな出可に悲劇が訪れます。
池にはまった車の救出作業をしている時に心臓に負担がかかってダウンしてしまい、少しでも負担を軽くするため両足を切断するはめになりました。
このように、並外れて体が大きい子をプロレスや相撲などの道に強引に進ませるケースは決して珍しくないようです。
ただ、巨体を支える筋力を身に着けることは決して簡単なことではなく、体に負担が掛かってボロボロになり時には命に関わることも十分にありえます。
それを考慮しない上記の大人達の考えはあまりにも浅はかでリスキーだと思いました。

運動と体の関係を知る上でこのストーリーは大変参考になります。

 

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