土曜日のエウレカの土井善晴

土井先生スタンプ

職場のグループラインで、料理研究家の土井善晴先生のスタンプを使ったら、“なんで土井先生？”ときかれたことがあった。
麒麟川島さんのラジオ、土曜日のエウレカの4月9日ゲストが土井善晴さん、冒頭のあたりでそのラインスタンプの話が出たので、後日、意気揚々職場の人に報告をした。
「麒麟の川島さんの奥さんが土井先生のファンで、先生がゲストで来るとラインを送ったら、奥さんからあのスタンプの返信があったらしいよ！」
しかし職場の人は
「未だかつて、快晴さんと麒麟川島奥さんの他に、あのスタンプ使ってる人を知らないっす」
という反応であった。
わたしはTwitterで土井先生をフォローしているが、職場の人はそうではない（そもそもTwitterやってない）。Twitterの外でも土井善晴先生は広く認知されていると思うので（モノマネをしてる人をTVでみたことがある）、土井先生スタンプを日常使いすることがやや珍しいということなんだろうな、と思うことにした。

一汁一菜

土井先生を料理番組などで知っている人なら、”一汁一菜”という言葉を先生が話すのをきいたことがあると思うし、わたしも先生がそれを提案しているのを知っている。
しかし、土井善晴フォロワーにしてスタンプユーザーでありながら、わたしはこの言葉を深く知ろうとは思っていなかった。料理の作り手が一汁一菜と思っても、食べる方がそう思わなければ意味がないような気がしたからである。
4月9日の土曜日のエウレカで、土井先生が一汁一菜について語ったのは、麒麟川島さんの奥様のつくる味噌汁が具沢山だというはなしの流れだったと思う。
「野菜を食べるのがたいへんなんです。だから味噌汁に野菜を入れて、あとは肉を焼くとか、メインを考えればいい」
あ、そういうことなの？
たしかに、家庭内で料理のおもな作り手になっている者として、面倒なのは野菜をどうとるかだ。味噌汁を作れば、それが解決するということなのか。
メインを作り、さらに余裕があれば”季節の○○も添える”というのもありだと土井先生。
最初から三品作らなければと思うと負担を感じるが、一汁一菜でOKだけどもう一品加えたんだもんね、わたしすごい！ということなら気分が上がりそうだ。
一汁一菜は手抜きのススメではなく、料理するプロセスの考え方を変えてみようという提案なのかな。
料理することになるべくしばられず、それでも毎日料理することを応援されてるようにラジオをききながら思った。

一汁一菜の話のほかにも、土井先生はざっくばらんに語っていた。
親が料理学校をしていたら、家ではどんなものを食べさせてもらってるのかをきかれ、「普通のもんや」とこたえていた子どもの頃のエピソードや、フランスへ料理修行に出た話、50代からマラソンを始め、ウルトラマラソンを完走したこと、くだんのラインスタンプは娘さんの考案であることなど、初めてきくこともあった。ボンボンでありながらやんちゃ、そして家族との関係が温かそうなのが伝わってきた。聞き手こ川島さんに感謝だ。

シン・晩ごはん　

ラジオをとおし、料理についての考え方を更新できたと思ったわたしの手元に今、マクドナルドのクーポン付き広告がある。
そこには映画シン・ウルトラマンとコラボした期間限定メニュー“帰ってきたチキンタツタ”と“宮崎名物チキン南蛮タルタル　シン・チキンタツタ”が載っている。
そしてそのふたつのメニューの下には“新潟県産コシヒカリ！”の大きめの文字があり、ごはんチキンタツタと宮崎
名物チキン南蛮タルタルのごはんチキンタツタが、夕方５時からのメニューとして紹介されていた。

ごはんチキンタツタは、通常はパンであるバンズの部分がごはんを丸く平らに固めてできており、焼きおにぎりのような色味をしている。そこに鷄竜田揚げとキャベツ、マヨネーズベースに見えるソースがはさまっている。
メインとごはんと副菜であるキャベツまで、これひとつでまかなえるし、味噌汁を足せば一汁一菜コンプリートできるのではないだろうか。
美味しそうだよごはんチキンタツタ！
でもまだ試していないのは、ファストフードを晩ごはんにすることに後ろめたさがあるからなのか。それとも、いっそのこと味噌汁をつけずに単品でだす方が潔い気がするからなのだろうか。
ごはんチキンタツタを昼メニューにも出してほしいと思うのだが、やはり夜のメニューというところに店側の戦略があるのかもしれない。

料理は自由で、料理をしないとしても、何を食べるかはそれぞれに委ねられている。
「今日の晩ごはん何にしよ」
毎日浮かぶこの問いに、今のわたしには決定打というものがない。そこそこ料理は好きだけど、ズボラな人間なのだ。
お金で解決できる、マメで料理好きである、作ってくれる人がいる、作らないという選択ができる、そのどれもがうらやましい。
インナーマッスルを鍛えるようにインナー土井善晴を鍛えることが必要だ。
土井善晴スタンプは使い続けるし、第二弾があれば絶対に購入しようと思っている。