見出し画像

映画「同級生」感想

中村明日美子先生の原作をアニメ化した映画です。アマゾンプライムで視聴。いわゆるBLなんですけど、とてもとても良かったです。対面・対人ではなかなかBL作品を大声で薦める機会も度胸もない私ですが、noteでは言いたいです「すごく良い」と。

漫画原作は未読で、今から読むのが楽しみです。いろいろ環境を整えてからじっくり読みたいと思います。できれば数か月は読まないでおきたいです。そんなに早くがつがつ消費してはいけない気がします。ゆっくりいきます。

主役の草壁と佐条がとてもかわいいです。舞台は男子校です。二人とも若くて細くてきれい。声優のお二人もとてもとても素晴らしいです。神谷さんの声の色っぽさに、ぐっときました。そしてアニメならではの動きが、草壁の動きがすごくいいです。背景もきれいで、感覚にひっかかるざらざらしたところが無い感じ。クオリティが高くて、作った方がちゃんと気持ち入れて作っている感じがして、安心して作品に没頭できます。

草壁はいろいろ「ゆるーい」感じなのですが、意外と素直で、感情をきちんと出すことができてます。泣いたり、怒ったり、感情の起伏が大きいのは、佐条が相手だから、すごく好きだからなんだなあと思うとぐっときます。

色々な子にモテたいとか、色々な人を知りたいというような気持ちとは異なるこの固執する感じが、私の感じる「恋」のポイントなんだろーなと思います。相手に振り回される、気にしないようにしても引っ張られるこの引力が表現されている作品が好きです。お相手を真面目に好きじゃないと、高揚しないですもんね。

自分の状況や事情に合わせて、相手を選んで結婚したり付き合ったりするのが、実際の恋愛関係だと思います。同じグループにいる同志で付き合ったり、遊びに行きたい場所や興味が一緒だったり、自分と似た相手を選びがち。自分が仕事に没頭したいから、家事をやってくれる女性を選ぶ、とか。これくらいの会社にお勤めしている男性がよい、とか。もちろんそういう条件付きの関係が悪いとは思っていないし、私もそのように行動していたと思います。けれど、そういうことから離れた、ただお互いが好きだという気持ちだけがあるような高校時代があったら素敵ですね。自分自身が本当につまらない高校時代を過ごしたので、自分の子供がこのような素敵な時間を過ごしてくれたらいいなと思います。

最高でした。ちょっと神谷浩史さんのファンになりそうです。監督の中村章子さんが関わった作品があったら、今後追っていこうと思います。
面白い作品でした。感謝。

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?