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羯磨曼荼羅 秘められた世界

リーディングマスター・まさみちです。心理カウンセラーをしており、見えない雰囲気や縁の繋がりなどを読み解き、過去世からのトラウマや、家族同士の縁の結びつきや、魂の学びの課題などまで紐解き、人生をより良く生きやすいサポートをしております。(39/88)

東寺・立体曼荼羅を紹介してきました。

羯磨曼荼羅(かつままんだら)という空海オリジナルと紹介されていますので、特別な思いがあったのではないかと、それを紐解いてみます。

羯磨曼荼羅とは

0白(しらけ)、心の構造上の欠点を受け入れつつも、それに呑み込まれず制御する生命の結びつきに触れること。誤魔化しや嘘が通用しないと気づかせ、自分を偽らせないことを目的として、人助けをする要となる意志力の支えとなるもの。

1雑(ざつ)、知識の欠落や、認知の歪みに気づかせ、邪鬼などの不情の心を「自分自身」と誤解している者たちの手を引くこと。見せかけでも礼節を備えさせ、「頭を下げること」「働くこと」「学ぶこと」「信じること」から始め、人の役に立つ嬉しいことを為せば良いことが起きると感じさせ、救いの道を開くもの。

2運(うん)、理解出来るように繰り返し教えを与え、反復して習うことで身につけさせ、意味の無いものからでも意味のあるものに変えられる実績を創り出せるものの学びの過程のこと。苦悩や痛みなどを人のせいにせず、自分の行いの結果だと気づかせ、心根を変えさせる為のもの。

3筋(め)、自由な解釈から、独創性を感じさせ、創意工夫により新たな道や気づきをもたらす心理的な余裕を生み出し、話し合うことで新しい気づきが起きると体感させること。発想の転換を呼び込み、人の話からでは聞けないことも、仏の声であるなら聞ける体験にすることで信心深さの重要性を体感させるもの。

4忙(わや)、価値観は絶えず変化して良いと自由にさせること。より良い価値ある考え方や、工夫の凝らし方を話し合う中で、本質として大切にしなければならないものを見出させるもの。

5弁(べん)、生きることの意味を感じさせること。楽しさや面白さなど遊び心の大切さを分かち合わせ、四角四面の厳しさだけでは人の心は定まらないことを許しの中でわからせるもの。

6卍(まんじ)、協力し合えないものの阻む気持ちを改めさせ、納得出来る道筋を生み出し、誰もが笑い合える結果の為なら苦が楽に変わると体感させること。原因を改められないと結果も改まらないものだと知らせる為に、自身の根底の思いの歪みを感じさせるもの。

7妙(みょう)、当たり前にあるものに疑いの目を向けて、逃げ出すような当然の怖さに向き合う力を与え、本当の力とは何かをわからせるもの。確かなものがあれば、人は困難に打ち勝てるものであり、犠牲的になるのではなく互いが幸せになれる道を考えることの方が重大だと気づかせるもの。

8真(しん)、仏である自分なら、この目の前の窮状を乗り越える答えを知っていると扱い、手を合わせて拝むことではなく、思いを行動に変え、想像を超えた活動を始めるもの。友好的な関わりを持ち、喜びをより向上させてくれるものであるなら、人の警戒心は信頼に変わると与え続ける献身がもたらす豊かさを知らせるもの。

9宗(そ)、諦めることなく未知なる仏の言葉を探し求めることで、解釈の制限を超えさせ、誰もが笑い合える気づきを授かるもの。人生そのものがこの場で変わり、新しい道を見出せるもの。

10現(うつつ)、エゴを自分だと信じ込んでいたものが剥がれ落ちること。嘘を尽きたくなくなるもの。

10実(じつ)、優秀な自分を信じ続けること。たゆまぬ努力を重ねて未知なる自分と出会うもの。

11道(みち)、人が人を信じられなくなり、どうすることも出来ないほど社会も家族も間違いが解らなくなり、正しいことを続けた果てに封じ込められてしまうような厳しい現実に陥ったとき、仏となるもう一人の自分に出会うこと。危機意識や、正当性の主張をし、弱い者を助け、富めるものが支えて行く世界に限界を迎えたとき、見捨てた自分と出会える場所となるもの。

このように羯磨曼荼羅(かつままんだら)の意味合いを紐解けました。

空海の思いに繋いで、拾い出してみると、「自分と同じ解釈を持つ者が現れた時、この曼荼羅を解説してみせ、見失った金剛界に眠る仏の心と対話させ、人々の心を平穏へと導いてくれる確信して残す」と受け取れます。

東寺・講堂や金堂には、本来坊さんが多数付き添い、対話の誘導を無償で行うことだと思うもの(入場料でよい)です。

どうしても具体的な対話の手法などは一般化されないようで、密教だから当然とされるものではなく、密教であっても意識の使い方や動かし方の指南は継承されていて欲しいと願うものです。

過去と現在では、状況も情勢も違います。

その時代で必要なものが、今の時代でも必要とされるものかは検証しなければなりません。みんながwin & win の関係性でなければ成立しない世界だと気づき始めています。不信から信頼に切り替えられなければ、生き残っていけない部分です。

大切な家族との間で起きる不信関係の改善をここで見つけ出せることを願われている曼荼羅だと感じています。

出家というシステムがなければ、実にとても学びにくい世界だったというのがあるからです。出家をして俗世から離れたとしなければ、この世の仕組みを説くことが出来ない程、特殊な価値観が流れているものなのです。

俗世であっても気づき、学べることを立証できたので、ここからの時代は、何か大きな変化が訪れるかも知れません。


いかがでしたでしょうか?

では、また。

リーディングマスター・まさみち。


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