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好きな本の話や、2019年に体験したボランティアの話を書いています。

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最近の記事

ろうそくの火を消す様に

「自分が死ぬ時は、ろうそくの火を消す様に一緒に息子の命も…」 と妻が口走ったことがあり、理由を聞いてみました。妻の答えは、 「自分達がいない世の中で彼が幸せに生きていけるとは思えないから」 でした。 他の親御さんのSNS等でも同様の投稿は(その理由は様々ですが)正直よく見かけしますし、正直にいうと同じことを考えたことがない(障害を持つ子どもの)親御さんはいらっしゃらないのではないかと思っております。 私は何度も考えました。 息子には大変失礼な話ですが、息子に障害が無

    • 児童精神科医との話(息子について)

      定期的にお世話になっている児童精神科医の方とお話をする機会があり 「なぜ知的障害者というだけで変な目で見られるんだろう?」 ということを呟いてしまったのですが、その方の返答がものすごく秀逸だったので書かせて頂きます。 親御さんは何かあった時にどう対応すればも分かっているし、この後どうなるっていう予測もつきますよね? でも、初対面だったり通りすがりの人達って(当たり前ですが)そんなこと知らないんですよね。 彼がどんな性格で、とかを知らないのに同じ様に接してくれ、というのは

      • 地元に帰ってみてわかったこと〜NO MORE劣等感、再び〜

        二泊三日で、地元に帰ってきました。 思い出のレストランに行き、昔通った学校を巡り、色んなものが様変わりしたな…なんて思いながら、三日間過ごしました。 我儘を聞いてくれた家族には本当感謝です。 あんなに嫌いだった地元も、離れてからの方が長くなってから帰ってみると不思議な引力があって、何となくいい事しか思い出さなくて…実はいい場所だったのかな。と錯覚しそうになりました。苦笑 過去に行ったことがある場所を巡っていく中で、ひとつの出来事を思い出しました。 たしか幼稚園児か小学生だ

        • 『かがみの孤城』感想文

          今日、本屋さんに行って『かがみの孤城』の文庫本を購入させて頂きました。 正直、ハードカバーも持っていて、電子書籍版も持っていたので・・・文庫版は購入するつもりがなかったのですが、装丁の素晴らしさに心惹かれて「購入しない選択肢は無いな・・・」と考え直しました。 この本に出逢ったのは、旅行先の本屋さんでした。 「あなたを、助けたい。」 そう本の帯に書いてあり、衝動的に購入しました。 本を読みながら、まるで自分の事の様だと思いながら読み進めて、気付いたら涙を流しながら読み

        ろうそくの火を消す様に

          息子と散髪屋さんの話

          私の息子は、いわゆる「障がい者」です。 知的に遅れがあり、多動の傾向があり・・・落ち着かずに動き回ってしまいます。 まだ2歳くらいの頃に、子供向けの散髪屋さんに連れて行ったのですが 「こんなに動き回って、座れないのであれば散髪できません」 と迷惑そうに言われ、妻と二人で泣きそうになりながら、悔しい思いをしながらお店を後にしたことを覚えています。 後日、どうにも散髪しないと髪が伸びすぎてしまったものの、自分が散髪してあげる自信も無かったので、また断られたらどうしよう・

          息子と散髪屋さんの話

          役に立ちたかった下手くそ

          自己主張がかなり苦手で、弟が優秀すぎたせいなのか…いまいち自己肯定感が低いまま育ったせいなのか、人の役に立ちたい!他人に認められたい!と思って生きていた私が、ラグビーワールドカップにボランティアで参加して、まさかのピッチサイドでの通訳という大役を仰せつかった時の話です。 小学校の卒業文集で書いた「ラグビーのワールドカップに出ます!」がある意味叶いました。下手くそなりに一生懸命進んできた進んできた道で。すごく嬉しかったし、幸せな時間でした。 ちなみに、未だに何故ラグビーを始

          役に立ちたかった下手くそ