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地域ぐるみでスキー場を回すという方法

昨日は鳥取市内にある安蔵スキー場という所に家族で行ってきた。自宅から車で約40分の距離にあるため、午前中に出て、2時間ばかり滑ってお昼を食べて帰っても、お昼過ぎには家に帰って来られる。

このスキー場、とっても小規模で、リフトが2台あるのみ。当日は1台しか稼働しておらず、主に子供向けのソリ遊びで賑わっていた。

写真に写っているのは、少しわかりづらいかもしれないが、簡易式のリフトで、スキー板を雪に滑らせたまま、ロープを手に持って登るというものだ。通常のスキー場にいる案内係もおらず、各々勝手に乗り降りするのだが、これが意外に難しく、慣れない私は2,3回すっころんでしまった。

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通常スキー場の造成には、規模にもよるが、数億単位の資金が必要であり、運営にあたっても、人件費やリフト維持費等、諸々の固定費がかかってくることになり、年間でもやはり億単位で売上を稼がないといけないところが多くあるようだ。なのでリフト台が1日4,000円くらいするのも妥当な数字なのだろう。

だがこのスキー場、リフト台は何と1日500円。駐車場は無料。ソリもタダで借りることができた。

運営も、町の叔母さん達がやられているようで、こじんまりとした食堂付きの休憩室が1ヶ所あるのみで、実に素朴な感じだった。

勿論、本格的なスキーやボードを楽しみたい方には物足りないだろうが、私的には十分満足できる場所だった。

因みに食堂で食べた昼食は、おにぎり1個100円、豚汁1杯200円と、こちらも激安。おにぎりは柚子味噌付きの焼きおにぎりで、内容も十分満足のいくものだった。

駐車スペースが約30台あったので、1家族で3,000円使ったとしても1回転あたり90,000円。3回転したとして270,000円。標高も低いから、降雪時期は1月~2月の約60日間と仮定すると、約16,000,000円の売上くらいにしかならないかもしれない。

ただ、人件費やリフトの維持費といった固定費用が抑えられているのと、ここはスキー場だけでなく、キャンプ場等と一体で運営されているので、年間を通じてキャッシュポイントがあることも強みといえるかもしれない。

現在、このスキー場は市から指定管理を受けた民間事業者が運営されており、民間のノウハウも取り入れられているのだろうが、個人的には、地域ぐるみで支えられている雰囲気がとても心地よかった。

スキー場というと、とかく大規模な投資を想定しまいがちだが、これからの時代、こうしたコンパクトかつ地元密着型の経営の仕方も、あり方の一つとして検討されてもいいのかもしれない。



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