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つらい時こそ、腕を振れ。

また興が乗ったので、ふらっと4,5キロばかり走っていたときにふと思い出した言葉。タイトル通り。

つらい時こそ、腕を振れ。

どこかで見たような、見てないような。小学校時代に参加したマラソン大会で伴走していた近所のおじさんランナーに言われた気もする。

お決まりのコースも半ばを過ぎ、既に息も切れ切れ、足も小幅にしか進めない。ペースを維持するのが精一杯。フレーズが浮かんだのはその時だ。

腕を振って風切り、もがいて走り続ける。


ここまでの人生も、もがきっぱなしだったと思う。

社会人を数年経て、いい大人になってしまった。
一昔前は休日出勤をほぼ毎月こなし休日は月4日とかザラだった。
帰宅したら倒れるように寝て、起きたら夜。
また寝ると翌朝で、もう出勤しなければならない。そんなんでプライベートも碌になかった。

けれど時間は等速。
泊まり勤務を惰性でこなしていたから、世間一般の同世代より、時間を倍速かそれ以上のスピードで駆け抜けてきた気がする。
何もしてないのに。

成績上では優秀な生徒だったかもしれないけど、社会に出てからは能力の乏しさを露呈し、会社に迷惑しか掛けてなかった。不器用で覚えが悪く、人見知りだから碌に挨拶もできないし、話すのにも勇気が要り....これで大丈夫なのかと幾度も不安視されていたらしいと後に聞いた。

実際何度も研修から逃げたくなり、時には人生からも逃げたくなるくらいに鬱屈していた。
毎回の勤務も怒られるために通っているような新人時代だったけれど、上司や先輩方が見捨てずに見守ってくださったこと、自分なりにもがいてきたからとりあえずそこそこに働いてこれた。

ただ、仕事も慣れると漠然とした不安に覆われる。

いくつか自分で勉強してもがいてみた。
けれど仮の話として、
今の会社から戦力外通告を受けた場合、はたして自分は生きていけるのだろうか?
経験はあっても、どこでもツブしの効くスキルは得られていないのではないか?

...そう考えることが増えてきて、怖くもなった。

そうして、腕を振ってもがくときがまた来た。

「落とした会社を後悔させてやる」

この心意気は今も昔も変わらない。コースは随分様変わりしてしまったが、とりあえず今はもがいてみるしか道がない。

一人でもがくのか、伴走者が現れたり、沿道の観客が現れてエネルギーを分け与えてくれるのか…何もかもわからないが、とりあえずマイペースで駆け抜けるだけだ。

駅員さんと呼ばれるのもあとわずか。

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