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アパートの外壁塗装費用、確定申告では修繕費と減価償却どっちがいい?

こんにちは!ReWALL(リウォール)チームです。

アパートの外壁塗装を終えて、ホッと一息ついた賃貸アパートのオーナさま。「外壁塗装費用をどのように確定申告すれば節税に繋がるの?」と悩んでいませんか?

《修繕費》として計上するべきか、それとも《減価償却》が有利なのか、判断に迷うところですよね。最大限の節税効果を得るには、ここを正しく選択する必要があります。

本稿を参考にして賢く確定申告をおこない、税務署から指摘を受けないように注意しながら、節税を成功させましょう!


外壁塗装費用を確定申告する際のポイント

外壁塗装工事の代金を経費にする際、以下のどちらで計上するかを明確にする必要があります。

  • 修繕費

  • 減価償却(資本的支出)

上述のふたつは税務上の処理方法が異なり、節税効果や経費の処理期間が違います。どう違うのか、見ていきましょう。

修繕費とは

修繕費は、その年に一括で経費として計上できるため、即時に税負担を軽減する効果があります。

税法上の「修繕」とは、通常の維持管理のため、あるいは毀損(きそん)した部分の原状を回復するための行為を指します。

出典:国税庁 第8節 資本的支出と修繕費 7-8-2 修繕費に含まれる費用

たとえば、こんな工事が修繕に該当します。

  • 雨水が浸入しないように、外壁のシーリング材を打ち換え

  • 外壁の美観を保つために、色があせてきたタイミングで塗り替え

  • 台風で破損してしまった外壁のキズやひび割れの補修

また、以下の場合も原則的に修繕費として計上できます。

  • 改良等のために要した費用の額が20万円に満たない場合

  • 3年以内の期間を周期としておこなわれることが既往の実績その他の事情からみて明らかである場合

出典:国税庁 第8節 資本的支出と修繕費 7-8-3 少額又は周期の短い費用の損金算入

また、修繕費と資本的支出の線引きが曖昧なケースでは、以下の場合には修繕費として計上してよいことになっています。

  • 金額が60万円未満の場合

  • 前期末の取得価額の約10%以下の場合

出典:国税庁 第8節 資本的支出と修繕費 7-8-4 形式基準による修繕費の判定

先述のとおり、修繕費として計上することで、その年の税負担を大きく軽減できます。会計処理も、比較的簡単です。

一方、修繕費にするにはご紹介した条件を満たす必要があるため、適用範囲が限られます。

減価償却(資本的支出)とは

費用を一括で計上せず、一定期間に配分する会計処理のことを「減価償却」と言います。外壁塗装の費用を「資本的支出」とする場合は、減価償却で計上する必要があります。

資本的支出とは、建物の価値や性能、耐久性などを向上させる目的でおこなわれた支出のことです。たとえば、以下の工事が資本的支出に該当します。

  • 耐久性や遮熱性の向上を目的とする屋根塗装

  • より美しく魅力的な色に塗り替える外壁塗装

  • 豪華な外観にすることが目的の外観改修

外壁塗装の費用を資本的支出とする場合、建物の法定耐用年数に応じて、分割して計上します。法定耐用年数は、建物の構造や用途によって異なります。

参考:主な減価償却資産の耐用年数表

減価償却の利点は、費用を長期間にわたって分散させることで、節税効果も分散できる点にあります。

一方、毎年減価償却を実施しなければならないため、少しだけ税務処理が複雑になります。

外壁塗装は、修繕費と減価償却費、どっちが節税に有利?

さて、外壁塗装の費用は、修繕費と減価償却、どちらで計上するほうが節税に有利なのでしょうか?

その年の収益や事業計画によって検討する

修繕費と減価償却のどちらが節税に有利かは、一概には言えません。その年の収益や事業計画、あるいは建物の状況によって異なります。

大ざっぱに言うと、以下のようになります。

  • 短期的に節税効果が欲しい状況なら修繕費

  • 長期的に節税効果を平準化したいなら減価償却

しかし、明らかに修繕費であるものを資本的支出にしたり、明らかに資本的支出であるものを修繕費にしたりすることは、原則としてできません。

区分を偽って申告した場合、ペナルティを課される可能性があります。

判断が複雑な場合は、税理士などの専門家に相談しよう

時には、修繕費と資本的支出の区分が明確でないケースもあるでしょう。あるいは、両方に該当するケースもあります。

たとえば、雨漏りの修繕をするついでに、遮熱塗料を使って省エネ効果を高めるような場合ですね。

どう会計処理すればいいのか判断が難しい場合は、税理士などの専門家に相談しましょう。専門家なら、適切な処理方法をアドバイスしてくれます。

まとめ:アパートの外壁塗装をしたら確定申告で節税を検討しよう

外壁塗装を実施したアパートのオーナーさまにとって、確定申告は節税のチャンスです。正しい選択をすれば、その塗装費用を税金面で大きく活用できるでしょう。

ただし、判断を誤ると税法上のペナルティーを受けるリスクもあります。処理方法に自信が持てないときは、税理士などの専門家に相談してアドバイスを求めてください。

ReWALLでは、屋根塗装や外壁塗装に関する豊富な知識と技術を生かし、外壁塗装に関するさまざまなアドバイスを実施しております。

アパート・マンションの外壁塗装のお困りごとは、ぜひReWALLにご相談ください。