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もどらない指(リウマチ日記④)

メトトレキサートを断薬して1ヶ月経過。
白血球は3000を超え、仕事復帰となった。
今思えば、脱毛に怯えてその薬を拒否してたのではなく、身体が察知していたのだろうか、「あなたの白血球下がりますよー」と教えてくれてたのだろうか、など不思議なものを感じてしまう。

まぁ、その後は以前の抗リウマチ薬でコントロールしていた。ところが、あのコロナ禍で職場の勤務者が減っていく一方、当然仕事が多忙になり、私の関節が悲鳴を上げ出した。
手足の関節がとてつもなく痛み、腫れあがり出した。しかし、「お休みさせてください」とは言える状況ではなく、堪えて仕事に出向く。
ついに私の関節に限界がきたようだ。今までで、最高の腫れ具合。これに驚き思わず写メする。

その週の木曜日受診。
「ここまで腫れる前にどうしてこなかったんですか。診断書はいつでも書きますから、仕事は休まないと。」医師の言葉はごもっともだった。しかし、とても言えない状況…
が、時すでに遅し。
そこ1週間ほどだろうか、朝起きると私の右手第三指が若干変形していた。そこから数日かけて、ボタンホール型の指へと変化していった。

この指が自分の指なのか、悪化させないために内服してきたのではないかと、変形した指を見ながら後悔の涙でいっぱいだった。
次いで、右足の第五指脱臼、左足第二指と第三指の変形が相次いだ。泣いても戻らない現実に恐怖と後悔の念。

冷静に考える。休めない状況でも休んでいる人がいる。そんな中、何故自分を最優先しなかったのか。
正直、看護師という職業より、自分の身体、自分の家族が一番大切と思っていたのに、何故休めなかったのか。
今思えば、こんな状況で言えるはずがない、というより、周りのスタッフがこれ以上の過酷な勤務になってしまう、つまりは、批判される恐怖も自分の中にあったのだと、今になれば思える。
自分自身がもっと強くあれば、こんなことにはならなかっただろうに。

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