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【機材レビュー】Xf33mmf1.4ってとてもいいレンズじゃないですか?


レンズ概要

今回は機材レビューです。Xf33mmf1.4の良さについて語っていきたいと思います。
まずは簡単に概要から。

このレンズは2021年に発売されました。
「シャープさ」「静かで早く正確なオートフォーカス」「xf35f1.4の欠点を補う」をウリにされています。
今思えば、X-Hの新シリーズを逆算して出されたレンズですね。新たなセンサーにしっかり解像力やレスポンスを追いつかせるためのレンズ。

防塵防水の機構もしっかりしていますし、換算50mmというとても使いやすい画角。いわゆる優等生と言われるレンズのひとつだと思います。

「優等生のレンズ」という揶揄

優等生のレンズってわりとマイナスに使われることが多いです。面白みがないという意味をわりと包含しているから。私は写真において「雑味」というのは必要ないと思っています。グルグルとしたボケ、盛大に出るハレーション、フリンジなど…そういった良い作りでは無いからこそ発生するものを愛する人はもちろん否定しませんが、私は要らない派です。
ひとしきりオールドレンズやxf35mmf1.4とか触った上で、自分には向いてないな、が結論でした。

レンズの不可逆性における優位さ

私はレンズは写真の空気感を決定してくれるものだと思っていますが、その一方で空気感はレタッチでも作れるものはあるとも思っています。
そして、不可逆性の強い要素が多いとも思っています。
解像度が高い→低いはできても、低い→高いには限界があります。光を後で滲ませることはできても、既に光が滲んでしまったものを綺麗に直すのはものすごい手間がかかるか、素人には不可能です。写りの硬いレンズは、あとで柔らかくすることは多少ならできるんです。

この不可逆性を考えるとレンズの描写は綺麗であることに越したことはないと思うのです。

また、私は中判フィルムで撮った写真の質感が好きです。なので、解像度が高く、立体感のある写りを特に好んでいるというのも要素として強くある訳です。

この4枚の写真を見比べてみてください
最初の2枚がXf35mmf1.4、後ろの2枚がxf33mmf1.4。

いずれの写真も光が強めに指している写真を選んでみたのですが、33mmの雑味の少なさをご覧いただけるとおもいます。
ピント面はシャープだといいますが、編集で少し柔らかくしてあげることで、硬すぎない表現が実現しますし、なにより、フリンジ!フリンジの少なさによって大人しくて凛とした表情に写真がなります。

光の捉え方がとても上手い

このレンズ、もう1ついい所があって、光の捕まえ方が上手いんです。

先程貼った③の写真を見てもらえればと思いますが、とても優しいハレーションをします。大きすぎず派手すぎず、それでも写真にアクセントを与えるもの。

逆光写真でなくても、光の捉え方が上手なのでコントラストのバランスが整えやすい印象があります


作例を見てください。いずれも33mmです。
光が強く当たる箇所の白飛びは粘りつつふわっとした質感になりつつ、シャドウ域の落ち着いたグラデーション。
レンズが光を掴む機構なので、やはりそこのクオリティは大事です。強い光が来た時にそれを安易に手放すレンズはあまり好みではないので、しっかり対応してくれていて素晴らしいレンズです。

AFのサクサク感も正義

オートフォーカスって、早いに越したことはないなと思います。
歩きながら、サッと構えて撮れる軽快さ。
じっくり止まってピント合わせてしっかり撮る楽しさはもちろんありますが、軽快に撮ることでしか実現できないものもありますよ…。

街中で人を含めてスナップするときは、あんまりゆっくり構えている訳にも行かないので。すっとピントが合ってくれて、しっかり光を捉えてくれるレンズはやはり良いレンズなのです。

ボケの美しさ

このレンズ、ボケもとても綺麗です。
すーっととろけて行くようなボケで、あんまり背景がうるさくなりません。
ぐるぐるボケなどは、そりゃあ使えば楽しいんですけど、飽きるんですよね。時と場所を選びますし。
このレンズは背景を美しくぼかして、被写体にすっと集中できるような絵をしてくれるのでいつでもオールマイティに使うことが出来ます。

まとめ

この4点が特に好きな理由です。
もし気になる方はポチって見てください笑

・レンズの不可逆性における優位性

一度甘い描写をするとパッキリとした描写に戻せない、盛大にフレアを起こすと戻せない性質を持つ写真において、しっかり解像して綺麗に映ってくれることはとても重要です。

・光の捉え方がうまい

弱くコントラストが低いところでも、しっかりグラデーションをつけてくれますし、逆光でも適度に光を含んでくれるのでふわっとした印象の写真も簡単に作れる。

・AFのサクサク感

ほんとに迷わないし静かにピントを合わせてくれるので、いいと思った一瞬を取り逃すことがないです。

・ボケが美しい

とろけるようなボケで背景がうるさくなりにくいので、被写体にすっと目がいく引き算のできる写真が撮れます。オールマイティな使い心地です。

XF33mmを使った投稿は以下にまとめてあります。

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