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心不全療養指導士 認定ガイドブック 第6章 ~減塩編~

減塩って指導はしているけどなかなかうまくいかない。どうすればいいの?こんな経験ありませんか?心不全の療養指導って難しいですよね!
特に日本人にとっては重要なテーマでもある「減塩」について見ていきましょう!

こんにちは
心不全患者さんが幸せになれるよう
日々勉強中の飯沼です。

心不全療養指導士 認定試験ガイドブック第6章
心不全の療養指導 ~減塩編~
まとめと勝手に予想問題、さらに2020年の試験を思い出して過去問を作成しました。


心不全の増悪要因

そもそも心不全の増悪要因ってなんでしたっけ?

という方も安心してください。ガイドブックに記載されている文字を図式化しました。

下の図を見てみましょう。

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様々な要因で心不全は増悪をします。療養指導では主に上の図の右側、緑色の枠で書かれた生活関連要因についてアプローチが可能です。

その中でも今日は減塩について見ていきましょう。


減塩のエビデンスレベル

減塩のエビデンスレベルをご存じでしょうか?

推奨クラスとエビデンスレベルは、

「これまでの国内外の公表論文に基づいて執筆者が判断し,最終的には班員および外部評価員の査読会議により決定したもの」

だそうで,従来の推奨クラス分類とエビデンスレベルが広く普及しており,海外のガイドラインとの整合性も取りやすいとされています。減塩については下の表を参照下さい。

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日本循環器学会急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)参照https://www.j-circ.or.jp/old/guideline/pdf/JCS2017_tsutsui_h.pdf

減塩って推奨クラスⅡaなの!?Ⅰじゃないならやらなくても大丈夫なんじゃないの!?と思われる方もいらっしゃいますでしょうか?

これは私の意見ですが、減塩での心不全増悪予防の効果を示す文献は多くみられています。しかし減塩だけをやっていれば再発が予防できるか?と言ったらそうではないという意味が含まれていると思うのです。

心不全の増悪要因のスライドでも示したように、心不全は様々な要因で増悪します。つまり、その人その人によって増悪要因が異なる可能性があり、心不全療養指導は個別性が非常に高いと思われるのです。

そのことから、減塩だけやっていれば心不全増悪や再入院を予防できるという簡単な話ではないのです。


具体的な減塩の方法

ただでさえ世界的にみて塩分摂取量が平均約10gと多い日本。

具体的にはどうやったら減塩は成功するのでしょうか?

認定試験ガイドブックのポイント7つを見ていきましょう!

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以上のポイントは日本心不全学会『心不全手帳』(2018年10月第2版)も参考に書かせていただいています。http://www.asas.or.jp/jhfs/topics/shinhuzentecho.html

その他、

✔塩蔵品(肉の加工品、練り物)などの食べ物の摂取を控ええる
✔だしを効かせて塩分を減らす
✔調味料を減塩のものに変える
✔外食を控える
✔間食を減らす
✔みそ汁は具沢山にして汁を減らす
✔しょうゆは「かける」ではなく「つける」に変える
✔漬け物を控える
✔食事の中に含まれる塩分量を把握数

などアプローチは多くあります。これも患者さんと話していく中で実現可能、持続可能な方法を提案し、最終的には患者さんに決めてもらう!ということを大切にしています。

皆さんはどのように減塩指導を行っていますか?いろんな方法があると思うので良ければコメント欄にアイディアを寄せてください!


お知らせ

クラファントップ画像

私たちのクラウドファンディングは7月12日をもってsuccessしました。
80名を超える多くの方々からのご支援を頂き、70万円以上の支援が集まりました。ここまで応援くださった皆様、本当にありがとうございました。
まだ何者でもない私たちのプロジェクトに少しでも共感を頂き、具体的な支援をくださり、心から感謝しております。皆様のご支援で自分たちの描きたい未来が日を追うごとに形になっていく様子を見ることができ、心から感謝を申し上げます。皆様のご支援と期待
を背負い、このプロジェクトを通して「生きがい」を取り戻した人々の笑顔が多く生まれますよう、よりいっそう努力してまいります!


それでは予想問題に行ってみましょう!

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