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5月11日(水)新体力テストへの警鐘と提案#89

みなさん、おはようございます。(こんにちは。)(こんばんは。)

今日は、一昨日のTwitterでのやりとりからテーマを決めました。

それが毎年学校で行われている新体力テストです。

だいたいどの学校でも5〜6月に実施することが多いのではないかと思っています。(7月に教育委員会への報告があるので)

種目は、50m走、ソフトボール投げ、立ち幅跳び、反復横跳び、シャトルラン、長座体前屈、上体起こし、握力の8種目です。

採用2年目から10年以上体育主任をやってきて新体力テストには、思うことがあるので、自分が考えていることをはじめに書きますね。

これです。

新体力テストの結果にこだわることが生涯スポーツに繋がるわけではない。 

これが考えたことです。

新体力テストの結果が思わしくないからと言って、全国や自治体の平均に届いていないからと言って、測定のやり直しを休み時間などにやらせているようなことがあったようです。

あくまでTwitterの中の話。ただ、これだけがこの記事を書く理由ではないんですね。

リアルの世界でもそれに近い場面を聞くこともありますし、見たこともあります。

いやいや、

それって本末転倒じゃないですかね?

正しい方法で正しい回数やるから正確な結果が得られるんですよね? 

何度もやり直しをするって、正確な数値を得られないし、新体力テストの目的から考えるとそれは違うんじゃないかなと。

例えば、ダイエットしてる人が上手くいってるという結果だけが欲しくて、サウナとかで水分抜いた後に体重測って、「よし!痩せた!!』と言って、誰がダイエット成功と納得するでしょうか?

極め付けは、体育の時間を使った新体力テストのための練習の時間すらあったようなのです。

あれ?体育って新体力テストの結果を上げるための学習でしたっけ?

いや、たしかに新体力テストの動きって、普段の生活ではなかなかやらない動きも多いので、その動きのやり方を知ることは大切ですが、記録を伸ばすためにやるのではなくて、正しく測定するために行うことなので勘違いをしてはいけないと思います。

また、これらの記録を伸ばすことを、練習を行い、やり直しをしてまで子どもたちに求めることが運動嫌いにも繋がると思っています。


これらのような状況を生み出してるのは、数値への間違ったこだわり方だと自分は思います。

全国や自治体の新体力テストの平均と比べて、勤務校はどうだとかを管理職や体育主任が変にこだわりすぎたり、教育委員会の体育担当の人が新体力テストの数値を何としても上げなきゃいけないというスタンスでいたりとか。

これらの全てを否定まではしませんが、それがどんな影響を子どもたちの生涯スポーツに与えるかを想像した方がいいと思ってます。

新体力テストの数値が高い子ほど、大人なった時に運動習慣があって体力も高いという相関関係があるんでしょうかね?

(もし知ってる人がいたら教えてほしい)

それよりももっと具体的にやるべき調査は、今どれだけ運動が好きかどうかとその理由。そして学校の体育授業で運動を好きになれているかどうか。

これが体力向上にも授業改善にも繋がると思っています。

ちなみに子どもの時の体力が大人になった時にも維持されるわけではありません。

ならば、生活のリズムがある程度決まった社会人こそ新体力テストのようなものを義務化して、その数値から心身の健康のために運動啓発を呼びかけた方が良いのではないでしょうか?

本人も自分の体力について客観的な数値を知り、健康的な生活習慣に変えるチャンスにもなるし、企業も社員が健康に生き生きと働いてもらえることが会社の利益にも繋がるのでwin-winだと思います。


少し話がそれましたね。

もし新体力テストの数値を上げたいならば、こんな提案をします。

新体力テストの要素を体育授業の活動の中で楽しく取り入れて、結果的に数値が高まるようにする。


たとえば、

ボール運動では、一人一個のボールを準備して楽しみながらたくさん投げられる活動を取り入れる、(投力向上)

鉄棒でみんなが楽しめるサーキット活動をして、鉄棒を掴む回数を増やす(握力向上)

詳しく書き出すと少し長くなるので、具体的には書いていませんが、このように楽しい活動を取り入れて、子どもたちの運動意欲を喚起してその運動の回数を増やすことを狙います。

これらを継続することで結果的に体力が向上するということです。

ポイントは、1年とか2年とかの短期的な視点ではなく、6年間など長期的な視点をもつことです。

さて、ここまで書いてきましたが、自分にも反省することはあります。

体育主任として、過去に新体力テストの結果を向上させたという結果が欲しくなかったか?と聞かれたらNOとは言えません。

ただ、いろんなことを経験してきて、いろんな知識を得てきた今は、それが間違っていたと思っています。


『新体力テストをなくせ!』とまでは言いません。

数値は、いろんな場面で活用できる客観的なデータになるからです。

ただそのデータを正しく活用するために、測定する僕らが変な勘違いをしてはいけないと思っています。

過度に数値にこだわりすぎることで、子どもたちの運動への意欲を無くしてしまうかもしれないのですからね。

生涯スポーツの実現

そして

心身の健康の保持増進


これらのような言葉の意味をもう一度考えていく必要があると思います。

というわけで、今日の記事はここまで。

読んでいただき、ありがとうございました。

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