見出し画像

Artificial Intelligence for the Public Sector(公共部門のための人工知能)by JRC 2022.6 【全体像編】

欧州委員会の部局および執行機関にある共同研究センター(JRC)がまとめた「Artificial Intelligence for the Public Sector(公共部門のための人工知能)」が、2023年5月24日から見れるようになっている。

JRC Publications Repository - Artificial Intelligence for the Public Sector (europa.eu)

内容を要約すれば、以下のとおりである。

『公共部門はAIに関してさまざまな役割を果たしている。第一に、規制当局として、社会におけるAI利用の法的枠組みを確立する。第二に、政府はAIの導入に資金を提供し、支援するアクセラレーターの役割も果たす。第三に、公的機関が人工知能を開発し、利用することである。これらの役割を探るため、特に後者に重点を置いて、欧州委員会の共同研究センター(JRC)と情報総局(DIGIT)は共同で、ウェビナー・シリーズと「政策のための科学」会議を2022年に開催した。本報告書には、ウェビナーの各回の結論と、クロージング・イベントの資料および主な調査結果が含まれている。この報告書は、公共部門におけるAI活用の最近の課題、機会、政策的展望を明らかにし、一連の簡潔なテイクアウェイ・メッセージを抽出したものである。一言で言えば、

(i)公共部門におけるAIはマルチ・ステークホルダーを意味する
(ii)最初に実験し、後からスケールアップする
(iii)信頼性が必須である
(iv)AI革命に備えるために公共部門をスキルアップする必要がある
(v)デジタルとAIイノベーションのために調達を適応させる

などである。本報告書は、AIは社会、特に公共部門にとって大きな可能性を秘めているが、リスクも決して小さくはないと結論づけている。欧州は、データとAIベースのアプリケーションを動力源とするデジタル移行を全体として成功させるという野心を持っており、市民をこの変革の中心に据えるという欧州流の方法でそれを実現したいと考えている。』

JRC Publications Repository - Artificial Intelligence for the Public Sector (europa.eu) Abstract より

欧州のAI戦略の全貌がよくわかる。AI,IT関係者は必須である。今回の投稿は要約のみとするが、次回以降は細かくみていく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?