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最高のエクササイズはセックスだ ~下田美咲さんのカウンセリングルームに行ってきた~ 「今は〇〇に集中したいから付き合えない」の話

10日ほど前に、下田美咲さんのカウンセリングルームに行ってきた。Twitterで不定期で告知され、都内のカフェで1時間15000円でメイクやファッションや人生の相談に乗ってもらえるというものだ。


彼女はいろんな顔を持っている人だが、私にとっての彼女は「可愛い憧れのモデル」でも「飲み会のコール女王」でも「YouTube面白動画の人」でもなくて、クレバーで前向きでエネルギッシュな文章を放出して世界を明るくする活動家である。


会ってみたらまさにその通りの人で、質問の無駄の無さや話の聞くべきところと聞かないところの見切りの速さ(あまりに頭のいい人は、こちらが枝葉末節な話をすると速攻で断ち切って本筋に戻すので、一見話を聞いてもらえてないような気になる)は喋って数秒で露呈してた。私は出版や文章業について相談をしに行ったんだけど、そのジャンルで彼女が今の実績を築くにはものすごい行動力とリサーチ力、努力量があったということが分かった。


私がなぜ下田美咲さんを好きかというと、端的にひとつ。

女の性欲を正面から全肯定してくれるからだ。

あんなにメジャーに可愛く、メジャーに明るくテレビとかに出てる子が、その立ち位置のまま「男はセックスで選んでいい」と言ってくれたこと。

尊敬できる男と付き合う必要はない(なぜならセックスでしか男を見てないから)」

セックスも恋愛も、自分が幸せになるため/自分が快楽を得るため/自分が得するためにやる」と、言ってくれたこと。

人間的成長とか、体裁とか対面とか世間体とかから、恋愛と結婚とセックスを鮮やかに切り離してくれたこと。

ひとつ抽象化すると、「女は男に媚びなくていい」さらに抽象化すると「人間はあらゆるものに媚びなくていい」と言ってくれたこと。

しかもそれを、AV女優とかカウンターカルチャーとかサブなカルチャーとか薄暗いところからじゃなく、まっとうに明るい所からでかい声で、

そしてその持論を明るく持ち続けたまま誰にでも祝福される結婚をしたというのが、彼女の物語だ。

(これは大森靖子がダサくて根暗でメンドくさいままメジャーに行って同類の希望となったことと、私の中では対になる現象かもしれない)


その、結婚にまつわる物語をひた走る主人公でもありながら緻密なプロデューサーでもある彼女は、結婚発表とともに念願のモテ本を出版するという計画を成功させた。可愛い子がモテ本を出すのは難しい。何を書いても「ていうかあんたが可愛いからモテるだけじゃん」と言われるからだ。

だから彼女は企画書を通すために努力と行動力とリサーチ力をフル動員している。


私も、本を出す話があるのにずっと足踏みしていた。自分のせいでもあるし、ままならない状況のせいでもある。

ブログをていねいに読んでくれてる人ならわかると思うけど、私は、今年1月から「自分で自分を愛す」キャンペーンをやっている。他人に承認してもらうとして右往左往翻弄されて時間を無駄にするのでなく、自分で自分を愛することに時間を使うこと。それは自分の本当にやりたいことをやるために、一見遠回りだけど絶対無駄にならない時間だということ。

まあ大したこと言ってますけど今月やったことといえば有閑主婦みたいな、つまり「ホットヨガ」と「断捨離」の二つである。すなわち自分の身体と作業場における快楽追及をしたのだ。

※※この「ホットヨガ」と「断捨離」の2つについては、私が「チャット嬢をやってみた」をバズらせたクランチマガジンというサイトの創始者・今村友紀が作った新たに作ったサイト「maron」にて、記事を書いています。
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この、身体(ホットヨガ)と作業場(断捨離)の改善作業が軌道に乗ってきて、最近、徐々に時間が空いてきた感があり「お、そろそろやりたいことできるかも」と思い始めた矢先、下田美咲さんが妊娠発表をし、その数日後にカウンセリングルームの募集があり、「つわりが始まったらしばらくカウンセリングなくなるかも」と思い、えいやと自分を奮い立てて、予約をした。

結果、まじで行ってよかった。あの日にあのタイミングで予約枠に飛び込めたのはかなりラッキーだった。下田さんには、自分だけじゃ踏み出せない踏切板の後ろでブーストをかけてもらった感じだ。

つってもやっぱ、彼女と会ってから一週間経つけど劇的に作業量が増大したわけでもないし、断捨離とホットヨガも継続してるわけで、いきなりバーサクモードになって原稿を書き飛ばした、というわけでもない。(当たり前だ、他人にやってもらえるのはブーストだけで、もちろん自分の身体を動かすのは自分自身だ)

セックスと言えば、下田美咲さんにとってセックスとか恋愛というのは、一義的に「自分が快くなるためにすること」であり、「セックス/恋愛をすると体調がよくなる」「肌つやが良くなる」「ホルモンが出て長生きできる」とかそんなことばっかりかかれていて超小気味よいんですよ。ぜーんぶ自分のメリットのためなの。「恋愛はみんなやってるし道義的にも世間的にも生物学的にもやるべき」みたいな他者目線が一切入ってない。結婚もそう。

その言説に触れるたび、ああ、この人はちゃんと愛されて育ったんだなあ、そして自分で自分を愛することをまっとうに肯定して生きられる人なんだなあと思う。


自分で自分を愛するのって、照れくさい。時にはばかばかしい。

でも、自分でも愛せてない自分を他人に「愛して」とねだる方が、よっぽど恥ずかしいし、ばかばかしい。


自分の人生を他人に回してもらおうとする時点でだめだった。

あの原稿が書けないのは、私がこのことに気づけていなかったからだ。線路に置き石があったのだ。

置き石の位置はわかった。置き石を取り除いたら、もうバリッバリとあふれ出るように原稿が書けるだろう。ホットヨガに行かずとも、湿度と温度の代わりに他人がめちゃ愛してくれるだろう。さみしいから、誰かに認めてほしいから、とかじゃなく、体調良くなるから、自分が気持ち良いからセックスや恋愛をするようになるだろう。


==この文章はここで終わりですが、ここから先は、いつものブログやnote1個分の文章を有料(100円)で公開したいと思います。

有料の理由は、ちょっとプライバシーにかかっていることで、といっても別に他人でなく私のプライバシーなので、まあ今までの私だったら「自分のプライバシーなんか無しでええわ、さらせるもん全部前線にさらして批判も悪口も全部浴びるわ、バカに読まれてからが有名じゃ、誤解と拡散こそが正義じゃ、くだらない意見は勇気をもって無視するからかかってこいや」みたいなスタンスであったのですが、なんかこう、最近は、誰にでもたくさん読まれることが記事の価値じゃないなあとすごく思っていて(まあもしそうなら下世話なタイトルでPV稼ぐ記事が最も価値あるってことになっちゃうからね)、ある程度私を信頼して100円払ってくれる人たちが作ってくれる場所で書くということも、実験的にやってみたいなと思いまして。

内容は、先ほどの「セックスは最高のエクササイズ ~下田美咲さんのカウンセリングルームに行ってきた~」の後日談というかスピンオフというか、その後の渋澤怜の身辺に起こったことです。激エモです。上記の文章が面白いと思ってくれた人には同等かそれ以上に面白いと思います。

なのでここまでの投げ銭のつもりで100円入れてもらうととりあえずとてもありがたいです。

タイトルは「『今はバンドに集中したいから付き合えない』の話」です。==


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