脳科学塾ルポ〜入塾審査に合格
理化学研究所・脳神経科学研究センター(理研CBS) による「脳科学塾」に申し込み、審査に合格しました!
これから全31回の講義に参加する予定です。そこで、可能な限り講義の様子をルポとしてお伝えすることで、脳科学に興味のある方、脳科学塾への申し込みを検討している方などにお役に立てればと思います。
なお、個人的には、ルポという形でアウトプットを自ら課すことにより、インプットの量と質をあげることが狙いです。強制ギブス的な。
今回は、脳科学塾の概要から、申込〜入塾までのルポをお届けします。
はじめに
理研CBSは、脳科学の世界最先端の研究をおこなう研究センターです。脳科学は領域が広いため、各領域の研究者から幅広い知識や技術を学ぶために「脳科学塾」は提供されています。
理研CBS では、脳科学の多分野の研究者が所属する特徴を活かし、大学等の諸先生方との連携のもと、主に大学院の修士課程1年を対象に「脳科学塾」を実施しています。ただし脳科学分野の研究に強い熱意があればこれに限りません。
基本的には大学院生向けですが、僕は社会人として強い熱意をアピールして、例外的に入塾審査に合格しました(笑
脳科学塾の講義
スケジュールは、週に1回、夕方からの開催であり、社会人でも参加しやすいです。特に今回は、オンライン講義が可能であり、理研CBSのある和光市まで通う必要がないため、このチャンスは逃せないと即申し込みました。
・期間:2020/9~2021/6 (10ヶ月)
・日時:毎週火曜日 16:30~19:30
・回数:全31回
講師は、世界をリードする研究者です。講義内容は、細胞の構造と機能、計算論的手法、テクノロジー、学習と記憶、情動と社会的行動、疾患など幅広くカバーされます。ちなみに、講義はすべて英語です(汗
脳科学塾への申込
申し込みには、4つの提出書類が必要であり、それらが書類審査されます。(募集の開始から締切まで約1ヶ月で、書類作成が結構大変だったので、来年以降に入塾を検討している方は、事前準備をお勧めします)
1. 履歴書:規定の書類(英語)
2. エッセイ:研究の抱負、自己アピール等(英文、200~400語程度)
3. レポート:原著論文1報を選んで熟読し、その概要、この論文に興味を持った理由、重要性、将来の課題や展望などの観点を含めたレポート(英文、400~800語程度)
4. 推薦書:研究指導者等の推薦書(英語)
脳科学系の学生ではない社会人としては、1. 履歴書で学生と差別化しつつ、2. エッセイで猛アピールするしかありません。特にエッセイでは、自分のMotivation (Why) および Action (What/How)を最大限書きました。
Motivation (Why)
・いままでは、5年ほどAI事業の立ち上げに関わってきて、AIの市場と事業は成長フェーズに入ってきた
・これからは、ブレインテックが次のイノベーションになるはずで、その市場と事業の創造に挑戦したい
Action (What/How)
・脳科学の最新の科学的知見を学び、ソリューションを構築し、ブレインテック事業をつくる:実績として、ブレインテック勉強会への参加などに言及し、熱意をアピール
・脳科学塾のルポを発信することで、市場での脳科学の理解を促進する:実績として、noteでの発信、NewsPicksでのコメント、LINE OpenChatでの脳科学コミュニティの運営などに言及し、行動力をアピール
論文に触れる機会の少ない社会人にとって、最大の難関は、原著論文の熟読による3. レポートでしょう。幸いにも、僕は以前、科学ジャーナル・ネイチャーに掲載された脳とAIに関する論文を読み、noteを書いていたのが役立ちました。普段から興味あることにアクションを取っておくと、いつか役立つものですね。
脳科学塾への準備
入塾審査には合格しましたが、きちんと講義を理解していくのが大変そうなので、事前に準備することにしました。
まずは、脳科学の最低限の知識を身につけておく準備が必要そうです。そこで、下記の入門ガイドを参考にしてみます。
入門ガイドにある「一般書」については、全て読了していたので、下記の2冊を復習しています。
入門ガイドにある「専門書」については、未購入でした。そこで、神経科学におけるバイブルであり、分厚い(1,700ページ)、重い(約3Kg)、高い(15,400円)と三拍子そろった、ノーベル賞受賞者のカンデル教授の本を、エイや!と購入しました。
他に、英語の授業についていくための準備が必要そうです。そこで、脳科学のオンライン授業を探し、ハーバード大学の脳科学の基礎講座を受けています。
ハーバード大学の講座以外にも、脳科学のオンライン授業としてMOOCs (Massive Open Online Courses)のリンク集があり、役立ちそうです。
さいごに
先日、イーロン・マスク氏のNeuralink社が発表をして、にわかにブレインテックが盛り上がりつつあります。
このようなタイミングで脳科学塾に入塾できたのはとても幸運です。この機会を最大限活用して、脳科学について専門的に学び、それを分かりやすく発信していこうと思います。(※講義内容は基本的に非公開のようですが、一般的な知識や公開論文をピックアップするなど工夫します)
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