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Cahier 2020.10.11

四季の移ろいというと、うっすらとしたグラデーションのような在りようを想像するけれど、最近は急に暑くなったり寒くなったりで、自律神経やら何やら揺らぎやすさを感じることがしばしば。

昔から夏から秋にかけてのこの季節は、揺らぎやすさを感じやすく、調子が狂いやすい。体調というよりは、たぶん神経的に。ものの感じ方、考え方も減速するし、決して不機嫌だとか不調というわけではないけれど、反応も少し鈍くなり、ぼんやりとしている時間が長くなる。

揺らぎやすくなっているときは、外部からの情報受信はなるべく控えて、散歩や料理、ヨガをしたり、時間が許せばのんびり昼寝や半身浴をする。気分も揺らぎやすくなっているので、ともすると不安に駆られることもある。「あれをやっておけばよかった、これをやっておかねば」と、日頃後回しにしていたアレコレを思い出しては焦燥感に駆られたり。

この頃はそういう揺らぎに対してもだいぶ寛容になってきて、ゆらゆらぐらぐらしたままでも平気になってきた。それは、自分自身に寛容になったというより、他人が揺らいでいる姿を認められるようになってきたから。

もっと若い頃は、他人が揺らいでいる姿を見ると、何とか慰めたり宥めるっぽいことを言ってその場をしのいでも、実は心の中でその人の弱さに対して怒りや軽蔑を覚えたりして、黙殺していることが多かったように思う。

人と付き合うということは、その人の弱さや脆さ、揺らぎやすさと付き合うことだ。その人の弱さと向き合う覚悟が持てるかどうか、あるいは自分の弱さをその人にさらけ出す勇気が持てるかどうか。

そんなことを考えている、秋の午後です。

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