全裸の呼び声 -58- #ppslgr
「ふたりとも下がっておれ。こやつの相手はワシでなくば務まらぬじゃろう」
「貴様はいつもそうだな、ラオ。いつだって正しく、迷いがなく、先頭に立つ。そうだ、あの大虐殺の折でさえ、それは変わらなかった……」
闇の露出者は、厳粛なる面の瞳をわずかに細め、郷愁の念を醸し出した。二人の股間は、光と闇、表裏一体、陰陽図めいて各々の存在を主張している。ラオが歩み寄り、間合いが縮む。
「あの頃はワシと兄者、ともに肩を並べ、無辜の民のためカラダを張って戦ったのう。そして助かった者も、犠牲に