マガジンのカバー画像

オリジナル小説

87
SF多めです。
運営しているクリエイター

#超ショートショート

きんいろの棘【縦スク文庫】

ミムコさんのCanvaのテンプレート、2点目の作品化でございます↑ 自分で画像とか背景とかいじ…

55

青いガラスの指輪【縦スク文庫】

☆     ☆     ☆     ☆     ☆ この縦スク文庫は、ミムコさんがCanva…

70

黎明のなかを這う蟻【2000字のホラー】

 心臓をギュッと冷たい手で鷲掴みされたような恐怖。  ぜえぜえヒュウヒュウという呼吸、血…

71

最後の金曜日【#2000字ドラマ】

「来てくれてありがとうね。これ須美ちゃんが好きな煮たまご。取り置きしといた」  店長の恩…

90

たまごの素顔 【#1000字ドラマ】

 俺はおにぎりのショーケースを指差しながら声を張り上げた。 「筋子と、明太子と、焼きたら…

87

大豆の仲間 【#1000字ドラマ】

 私は言った。 「絹」  トシは答えた。 「木綿」  ここはスーパーの豆腐コーナーの前だ。…

45

景色が変わる瞬間【#1分マガジン】

 アパート前のバス停で毎朝一緒に並ぶ若い男。廊下で会っても会釈も挨拶も無し。服装はきちんとスーツなのに、目を合わさず通り過ぎるだけ。まあオバサンと絡みたくないのかもしれんけど。毎朝、バスを待つ時間はほんの少し憂鬱。  ある日。降りる時に男はICカードを落とした。急いでいるのか彼は気づかず、ドンドン歩いてく。私は咄嗟に拾い上げて走った。駅の改札前で追いつき 「さっき落としましたよっ!」 と、カードを突き出した。男はビックリしてこっちを見、カードを受け取った。男の顔がみるみる

Power outage【掌編小説】

「もー限界!!これで終わりっ出てって、出てけ!」  至近距離で私は圭介を怒鳴りつけ、彼は…

76

株式会社リストラ【#note杯】

「私、こういうものです」  黒スーツに黒ネクタイの男が差し出す名刺にはこうあった。 『株式…

46

コロコロ変わる名探偵【#note杯】

 監督が頭を抱えて座り込んでいる。人気ドラマ『名探偵ボームズ』の主演俳優が降板したのだ。…

39

金持ちジュリエット【#note杯】

 普通なら、美しく生まれつく事は幸運だ。だがジュリエットにとっては不幸だったかもしれない…

46

アナログバイリンガル【#note杯】

「君は早希?」  モニターに向かって問いかける健(たける)の表情は真剣だ。そこには若い女性…

30

違法の冷蔵庫【#note杯】

「ビール飲んでいい?」  花田が台所に行こうと立ち上がった時、青木はその腕を掴もうとして…

39

しゃべるピアノ【410文字小説#note杯】

 ピアノの天才少女、ナナは演奏会に向かう途中で事故に遭い、短い生涯を閉じた。 双子の妹、アナの元にはバケツ百杯分の同情と慰めのメッセージが押し寄せた。そして少しの陰口も。 「本当はホッとしてるんじゃない?もう比べられることないもんね」  同じ時期にピアノを始めたアナは、全く才能が無かった。ナナと連弾しても腕の差は歴然としていて、ナナは口では何も言わなかったけれど、失望が伝わってきた。  ナナの死後、アナは再びピアノを弾き出した。ナナそっくりの弾き方で。彼女は言った。 「ピ