家計を考える(クレジットカード編)

 第5回目は前回、前々回に引き続き家計を考える(クレジットカード編)です。家計好きやなと思うかもしれませんが、とことん向き合うことでストレスフリーに近づくので今回も書いていきたいと思います。
 今回はクレジットカードについて考えます。クレジットとは商取引や金銭の貸借において,客に対する信用。商品やサービスを購入する際に,販売業者や金融機関が消費者に供与することです。つまり、後払いのことです。クレジットカードが使えないお店は現金払いになりますよね。現金払いはその場で支払いしますよね。しかし、クレジットカードを使えばその場でお金を払わなくても商品を受け取ったり、サービスを受けることが出来ます。その代わり後日代金をカード会社に支払う約束をして銀行口座から引き落としされるというのがクレジット払いの仕組みです。現金以外の決済方法は多種多様で日本でも少しずつキャッシュレス決済が増えてきていると思います。ですが、世界で見れば日本はキャッシュレス後進国です。ただここについては現金が悪いというつもりはありません。現金があれば信用がなくてもその場で商品やサービスと交換できますし、誰にでも平等ですから現金はやはり今でも根強い決済ツールの一つだと言えますから。
 クレジットカードの魅力は以下のとおりだと思います。

①利用明細がまとまって何に使ったかわかりやすい
②家計簿アプリと連動すれば常に利用明細が把握できる
③今現金がなくても決済できる
④ポイントがたまる。
⑤お店で小銭を探す時間が省ける。ATMで現金を下ろさなくていい。
⑥利用実績を積み重ねれば利用枠が増えたり、特典が得られる。

 ①は1か月分の利用明細がわかるという点です。今は紙の利用明細が届くことが減ってきているので、ネット会員に登録してインターネットで確認するのが主流となっています。現金だと今いくらあるかは紙幣と硬貨を数えてみないとわかりません。さらに何に使ったというのは記録に残りません。レシートがあればレシートを写すなり、レシートがなければ帳簿や家計簿アプリに入力しないと何に使ったかわからなくなります。
 
 ②は①と同じかもしれませんが、さらに家計簿アプリを使えばわざわざカード会員サイトにアクセスして利用明細を確認する手間が省けます。
 
 ③は現金がなくても決済できるという点です。現金はなくても銀行口座にお金があれば現金を持ち歩く必要はないですね。(小口の現金は持っておいた方がよいですが)あとは2週間後に給料が入るけど現金や預金がない。今この商品を買わなければならないという時にクレジットカードは便利です。現金主義は今ある手元の現金でしか買い物が出来ません。クレジットカードからは逸れますが、現金主義であると車はお金がたまらないと買えません。そういう時はローンを借りて払っていくということも考えられるでしょうが、クレジットカードも信用・一種の借り入れのようなものです。ただ、代金を支払うのは締め日から概ね1か月後であるので金利は発生しません。
 普段使いと車は違うでしょということを考えますがそうでしょうか?なんとなく使い分けているのではないでしょうか。「大きい買い物=借入、少額の買い物=現金払い」としている人がいるのであればそこに何が違いがあるのでしょうか。お金がないので借入をする、現金があるから現金支払いということでしょうか。中には車を買えるだけのお金はあるけど借入をするという人もいるでしょう。クレジットカードも同じだと思います。さらに借入と違うのは金利がかからないということです。借入は金利が付き物です。クレジットカードは普段の生活費の範囲内ですから大きな買い物で使うということはしないでしょう。もしクレジットカードで大きな買い物をするのであれば分割払いなど利用するのもありです。(その代わり分割払い手数料がかかります。※一括払いと2回払いは手数料はかかりません)手数料を払いたくないとなればクレジットカードを使って高い買い物はしないでしょうし、買うことを諦めるでしょう。本当に欲しいモノなのか、必要なものなのかを考えてクレジットカードを使うと良いですし、ちゃんと払えるかどうかも十分考える必要はあります。では別の視点で見てみましょう。生活費の中には公共料金や税金など口座振替や請求書払いをしているものがありますよね。(携帯)電話料金や電気料金、水道料金、ガス料金などがあると思います。これは毎月どうしても掛かってくるものですし当然生活のために支払っていると思います。口座振替であれば銀行口座から毎月決まった日に引き落とししてくれるので支払いを忘れることは少ないですよね。請求書払いは自分で支払いをしないといません。もし銀行口座にはお金があるのに支払いを忘れたということになると信用問題になります。クレジットカード経由で口座から引き落とせば利用明細がまとまりますし、支払日が統一されます。銀行やコンビニで支払いをする手間が省けますね。口座振替と何が違うの?という方は次の説明を見ればクレジットカード経由で支払うメリットが分かると思います。

 ④はポイントです。カード会社ではクレジットカードの利用額に応じてポイントを付与しているところがほとんどです。還元率はおおむね0.5%~となっていますし、口座振替ではポイントは付きません。なおかつ支払日を統一したいというのであればクレジットカード経由で口座引き落としする方がメリットがあります。ポイントは多種多様ですのでライフスタイルによってどこのカード会社がお得になるか変わってきます。万人にメリットがある決定版!というクレジットカードはありません。自分にとってメリットがあるクレジットカードを選ぶのをおススメします。注意しなければならないのはポイントばかりに目が行ってしまうことです。ポイントが欲しいのでついつい買い物してしまったというのは良くあることです。普段使いのなかでプラスアルファお得になるという考えのもと活用する方が良いでしょう。ポイント還元率が仮に0.5%だとしましょう。以下のようなに公共料金を支払っているとしたらどうでしょうか。

1,電気代5,000円
2,水道代3,000円
3,ガス代3,000円
4,電話代5,000円
合計16,000円

1カ月の公共料金16,000円×12カ月=192,000円
192,000円×ポイント還元0.5%=960円
案外少ないじゃんと思う人もいますが、ただクレジットカード経由で支払いをするだけで年間1,000円分の買い物が出来ると考えるとお得です。何せ支払うということ自体は変わっていないですし、支払い方法を変えてるだけですから誰でも実践できそうですね。多分もっと公共料金等を支払っているよという人もいますし、普段使いの料金も上乗せされると思います。仮に生活費込みでクレジットカードを月60,000円利用したとなるとどうでしょうか。

1カ月の利用額60,000円×12カ月=720,000円
720,000円×0.5%=3,600円
さっきの例に比べると、少しお得かもしれないと思ってきますよね。3,600円分も使えるのであれば美味しいモノを食べようかとも思ったりします。固定費(準固定費)があり毎月必ず払うモノがあるのであればクレジットカードにまとめると利用額は大きくなるはずですし、欲しいと思って買ってるモノと違って抵抗感はありませんね。なお、カード会社によってポイント還元除外になっている公共料金等もありますので詳細は調べる必要はありますので注意してください。ポイント還元率を上げる方法などもありますが、これについては他の方が発信しているので割愛します。

 ⑤はキャッシュレスがなせる業で、小銭を探す手間やATMでお金を下ろす手間を省けるという点です。札で支払えばそんなに変わらないでしょうと思いますが、店員もおつりを数えたりする時間はかかります。最近ではレジで自動でおつりが出てくるので待つ時間や数え間違いは減っていると思います。しかし、その場合硬貨を受け取ることになります。その硬貨は取っておきますか?貯金箱に入れておきますか?使いますか?取っておくというということは考えにくいですが、貯金箱に入れておくというのはよくあることです。溜まったら銀行に入金したり両替をしたりするでしょう。しかし、両替するにせよ入金するにせよ枚数が多いと手数料がかかります。そう手数料がかかります。仮に1,000枚の硬貨を入金もしくは両替したとするでしょう。結果5万円でしたとなると嬉しいかもしれませんが、落とし穴があります。両替は交換前の枚数と交換後の枚数のどちらか多い枚数の手数料がかかります。大量の硬貨を銀行口座に入金する場合には硬貨を整理する手数料を取っている銀行がほとんどです。ATMで入金すれば手数料かからないんじゃないの?と思う方もいますが、非効率です。一度に入金できる硬貨は限られていますし、後ろに人が並んでいたら数十分も入金し続けることは迷惑ですよね。では受け取った硬貨を使う場合はどうでしょうか。日本人は律儀で端数をきっちりと払う傾向にあります。最近では硬貨を入れて自動計算してくれるので持ってる硬貨を全部入れるということも出来ますが、そうでない場所だと計算して支払うことが良くありますよね。とにかく時間がかかる。計算の早い人であれば別にそれでいいですが、端数の計算が苦手な方やいちいち計算するのは面倒だというのであれば硬貨は重たくてかさばって使いにくいのです。

 ⑥は利用実績を積み重ねるという点です。毎月決まった日にちゃんと支払っているということで信用が生まれます。ここでポイントになるのは利用額ではなく、毎月継続的に支払いできているかという点です。大きな買い物の時だけクレジットカードを使う人と毎月少額でも使ってくれる人だとカード会社は後者の方が嬉しいのです。これはクレジットヒストリーを積み重ねることに繋がります。クレジットヒストリーとはクレジットカードや個別のクレジット契約(割賦契約)の利用履歴・支払い状況に関するデータのことです。現金払いだとクレジットヒストリーは真っ白のままです。支払い状況が良好であれば利用枠が増えたり、特典がつくことがあります。(利用枠は自動的に増えることもありますし、自分で申請しないと増枠にならないカード会社もあります。)利用額が年間に一定額以上であればポイント還元だったり、商品をプレゼントする特典などがあったりします。


 最近ではデビットカードも使いやすくなっていると思います。前回でも紹介はしましたが、国際ブランド(JCBやVISAなど)のデビットカードであればクレジットカードの国際ブランドが使える加盟店であればクレジットカードと同様に使うことが出来ます。デビットカードは即時払いのカードです。銀行口座から引き落としになるので使いすぎが防止できますね。さらに、ポイント還元するデビットカードもあります。クレジットカードに抵抗感がある方でもデビットカードは現金のように使えますので便利だと思います。日常の暮らしは信用から成り立っています。信用がなければ現金でその場払いとなりますし、お金がない人は車や家も買えないということになり、お金が貯まるまでは我慢するしかないのです。少しでも参考になれば幸いです。以上、クレジットカード編でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?