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ケチと倹約家ともったいないおばけ

吾輩はケチである。

私はしばしば自分の金銭感覚について「ケチ」を使用する。
「倹約家なのよねえ」
などと表現するのもおこがましく、簡単に表せる「ケチ」の二文字をついつい多用してしまう。
でもそもそもの意味を調べると
「むやみに金品を惜しむこと。気持ちや考えが卑しいこと。心が狭いこと。」
などと出てくる。

ちょっと待った! 
そりゃあ誤解でござんす。(いつの時代・・・)

自分の金銭感覚が人と違うと感じることは多いのだが
よくよく見渡してみると、お金の使い方、物の使い方は本当に人それぞれだと思う。
衣食住の【どこに重点を置くか】だけでも人それぞれ。
「いい部屋に住まなくても、いいものを食べたい」
「食にこだわりはないけど、身に着けるものにはこだわりたい」
「物より体験! 旅行や自分のレベルアップが大事」
などなど。

私も一言で自分を「倹約家」と片付けることはできない。
「〇○にはお金をかけるが、××にはかけない」
という無意識のマイルールがいくつもあることに気が付く。

「ケチだから」と言ってしまうが、人から「ケチだな」と思われたくないという面倒臭いところもある。
人に奢ってもらって当然の顔の女性にはイラっとしてしまうし
何かを頂いたら必ずお返ししなければいけないと思ってしまう。

以前、一緒に働く女性が、口癖のように男性に向かって
「奢ってくださいよ~」
とくねくねしながら連呼するのを聞いて
「〇〇さん、たまには私に払わせてくださいって言ってみると格好いいよ」
とやんわり伝えてみたら
「え~、だって~、せっかく女に生まれてきたじゃないですか~」
と、まるでドラマでしか見たことがないようなアホOLのセリフが返ってきて顎が外れそうになった。

こういう行為は私には絶対NGなのだ。
自分より年下の人を誘った時には自分が払ってしまうし
それでなければ基本割り勘。
まあいい歳して「奢ってくださいよ~」は口が裂けても言えない。

では、どういうところがケチなのか。
「もったいない」
と思ってしまうあれこれ全般。

自分でできることは自分でやればいい。
自分の手間暇はただなのだから。

不器用なくせに自分の手で何とかしようと思ってしまう。
子供たちの入園、小学校入学時のスーツ、自分の服も手作りした。
こういうものほど一回着て終了のものが多いのに高い!
安い布を買ってきてはせっせと不器用な手を動かす。
大丈夫、細かい縫い目なんか見えないさ。
絶対に誰とも被らないオリジナルな服の出来上がり!

外食も極力しない。
その一食分で何日分の食材が買えるかと考えてしまう。
自分の財布だけでなく、友人のお金を無駄に使わせてしまうことも嫌だと思う厄介な性格なので、友人とのお喋りなどは、安上がりのメニューを考えて我が家に集合してもらう。(この時の費用は自分持ちで気にならない)

反対に、財布の口がすぐに開いてしまうものもある。
道具の類は大好きなのだ。
キッチン用品、ミシン用品など、そこから何かを生み出してくれるものは大好き。
そして買った限りは【元を取る】までとことん使い倒そうと考える。
【買ってみたけど一回使って死蔵】
などもったいないおばけが出る。

そう、【もったいないおばけ】は私にとり憑く悪霊か、はたまた守護霊か。
私のお金と物に対する基準がそこにある気がする。

友人達と旅行に出かけても、例外なく私のお土産購入が一番少ない。
夫と旅行に行った場合など、本当に一つか二つしか買って来なかったりする。
友人達とは、お互いに「お土産不要」のルールを作っていて、どこに出かけても受け取るものは「土産話」のみにしている。
以前はお互いの家を行き来して、お土産を配り歩いたものだが、正直趣味の合わない所謂【ばらまき】のお土産をもらっても【捨てるに捨てられないもの】が部屋の隅に積みあがっていくだけになってしまう。
仲の良い友人だからこそ、本音を伝え合って何年も前から廃止になっている。お土産屋に並んでいる、ただそこの地名を入れて作っただけみたいなお菓子など、無駄に高いものが本当にもったいなくて嫌なのだ。

お菓子を大量に作っては会社で配り歩いてしまったり、ミシンで作った小物を気前よくあげてしまったりという行為も大好きなのだが、これは私自身の【もったいない】レーダーには引っかからないようだ。
う~ん、自分でもどこに線があるのかわかりにくい。


私以上にお金に苦労して育っている夫は、【通帳を見て喜ぶ】タイプの人なので、夫の無駄使いについての管理は不要だ。
これが夫の最大の長所だと思っている。(笑)
しかし、この夫の通帳から大量にお金を引き出す事案が発生してしまったが
長くなってしまったのでその話はまた次回お話します。


今現在、無職で生産性のない毎日を過ごしてしまっている
自分の体が一番【もったいない】と思ってしまっている私でした。


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