同期の海外赴任

Instagramのストーリーで以前働いていた会社の同期が下半期から海外赴任の内示が出されたことを知った。
彼とはプライベートでも仲の良い友達で、仕事終わりに2人仲良く深夜バスに乗って、僕に初めての大阪の街を案内してくれたり、僕のやりたいことリストである1泊2日のキャンプの旅ではテントの組み立てから火起こしまで付き合ってくれたりと、何でも話せる最高の同期だった。
国内部と国際部で部署も違ったため、ライバル意識は全くなく、毎回一緒に食べる昼休みのランチを楽しみにしていた間柄でもあった。

そんな彼に突然の海外赴任の話。詳細を聞いてみたところ、給料とは別に支給される海外赴任手当だけでも充分暮らしていける金額にも関わらず、彼は海外で働きたい願望はないため、気持ちの整理が全くついていないとの事だった。
そもそも一会社員が人事異動を渋ること自体がおこがましく、総合職である限り転勤は避けられないことは彼自身も重々承知していただろうが、まさか国内部から国際部へ異動するだけではなく、いきなりタイへの駐在を命じられたため、さすがに気持ちの整理がつかなかったのだろう。

自分なら長年の夢であった海外赴任のため、二つ返事どころか、常務の目の前で席を立ち、雄叫びをあげながらガッツポーズを決めてしまうレベルの嬉しさだが、海外を希望する人はなかなか行かせてもらえず、行きたくない人に限って任命されるのが会社と言うものだ。

「うちの会社は海外に行きたい人には行かせずに行きたくない人に行かせる傾向があるから、逆に行きたくないフリをしてたらいいんじゃない?」と昔の上司に言われたことがあったが、自分みたいなタイプの人間を送り込むと、何をしでかすか分からないため、このあるあるはあながち間違っていないのかもしれない。

僕的には彼は昔から仕事もできるし、人にも好かれるタイプの人間のため、この機会に是非ともタイへ赴任してほしいと思っている。

実は偶然にもワーホリを終えたらタイで1ヶ月ほどバックパッカーの旅を予定していたので、その時は彼にタイの街を案内してもらうつもりだ。

本配属が発表される日に、切望していた国際部に僕の名前が載っているのを見て「おめでとう、数年後には海外駐在だね」とわざわざメッセージを送ってくれた彼。

タイで会ったら開口一番「お前が行くんかい!」とツッコミを入れたいと思う。

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