第二十四話
和魂
_夜、眼を閉じれば広がるのは葦の原
浮かぶ歩き草
見上げれば真上に高く半の月
泥茎の下にもウタヒメが休む
生半可な言葉では振り向かない
底に潜む瓶に震動して目を覚ます
一枚
また一枚
光の破片を私は紙に落としこむ
貴女を喚ぶのは幾度め
貴女に会ったのはいつの代か

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