恋愛小説31

「風が出てきたね」

吹き止まりの波紋に投げ出されて

戻れずに、四羽の海の鳥

「暑い」

「まるで夏だね。熱い体だ」

陽の光は目の前の海からやって来る

ここで毎朝生まれるかのように

きらきらと輝いている

潮騒がはっきりと聞こえる

岩を砕く波の音だ

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