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すごく断片的なメモの管理について/優先順位の問題その1/セルフパブリッシングの基礎入門

Weekly R-style Magazine ~読む・書く・考えるの探求~2020/04/20 第497号

はじめに

はじめましての方、はじめまして。毎度おなじみの方、ありがとうございます。

ポッドキャストが三つ公開されています。

家に篭っていなければならないときこそ、娯楽は大切になってくると思うので、こうした「番組」を積極的に配信していきたいと考えています。

お暇なときにでもお聞きください。

〜〜〜日常と非日常〜〜〜

そういえば、今年の1月から2月くらいにかけて、我が家で(つまり私と妻の間で)「そろそろジムを契約しようか」という話が盛り上がっていました。ちょうど寒い季節で散歩をするのも難しく、妻も自分の筋力不足(とお腹のポッコリ具合)を気にしていたので、二人でジム通いするのはいいのではないか、という結論に至ったわけです。

実際それでいくつかのジムも見学して、もし契約するならここだね、という目星もつけていました。が、結局二月はバタバタと忙しくその話はなんとなくうやむやになったまま三月を迎えて、もうジムどころではなくなって現状に至ります。

振り返ってみると、あのタイミングでジムを契約しなくてよかったな、とは思います。なにせろくに通えないわけですから。ということは、契約して即解約みたいな面倒な流れになっていたことも十分考えられます。

でもって、まったく同じことを考えて、このタイミングでジムを解約した人も多いのではないでしょうか。これまでは契約していて、あんまり通っていなかったけども、惰性でそのままずるずる契約していた、という人が「どうせしばらくはいけそうもないし」と決意して、契約解除に至るというのは結構ありそうな話です。ジム側にしてみれば、泣きそうな話ですね。

人間は基本的に惰性で生きているので、昨日と同じような行為を繰り返し、それが日常を形成していくわけですが、こういう状況ではいやおうなしに「日常」の見直しが迫られます。

ジムに限らず、自分の日常を構成するものについて考え直してみるちょうどよいタイミングなのかもしれません。言い換えれば、日常について考えるためには非日常が必要だ、ということです。

〜〜〜勉強しよう・本を作ろう〜〜〜

在宅勤務になり、通勤時間・不要な残業・お付き合いだけの飲み会といったものから解放された皆さん。ぜひとも空いた時間を勉強に使いましょう。というか、社会人になってまとまって勉強できる時間を確保できることなんて、滅多にありません。このチャンスをぜひとも活かしたいところです。

勉強することの第一の効能は、日常に変化を与えられることです。それは、これまで勉強していなかった日常から勉強し始める日常へのシフトという点もありますが、それ以外に、日々何かしらの知識が増えていく感覚が生まれる点もあります。そういう変化の感覚は、停滞しがちな精神に活力を与えてくれるでしょう。

勉強することの第二の効能は、仕事にハマリすぎることを避けられることです。言い換えれば、1日の時間の使い方に「区切り」をもたらしてくれます。頭(脳)というのは不思議なもので、ある属性の知的作業を行い、その結果疲労していたとしても、別の知的作業を行うと、案外スイスイ進められたりするものです。

1日を「仕事」だけで埋めずに、別の頭の働かせ方をすることは、おそらく体のいろいろな部位をストレッチすることに相当するでしょう。

もちろん、勉強することは知識を増やすことにつながりますし、それが実務的な(つまり仕事において)価値を生むこともあるでしょうし、そういうのがまったくなくても人生を楽しむ基礎……えっと、楽しむための力ってなんて言うんでしょうね。楽力? まあ、ここでは教養と呼んでおくとして、そういうものが高まります。

いいことづくしです。

そうやって勉強したことを、あとでまとめて「本」にする手もあります。ちなみに、そうすると学びの効果は二乗以上になるととある研究報告が出ています(嘘です。実体験です)。これもぜひともチャレンジしてみたいですね。

ちなみに、ここでいう「勉強」とは、何かの学習参考書を解くといったことだけを意味しているわけではありません。難しい学術書や論文を読んでもいいですし、新しくポッドキャスト番組を始めるのでもいいです。そういうもろもろすべてが── 未知に手を伸ばすことが──「勉強」に相当すると、私は思います。

〜〜〜オンライン読書会〜〜〜

少し前、知り合いの四人がZoomで集まって雑談する会を行いました。私は勝手に、「最近どうです会」(SDK)と呼んでいます。

で、こういう会ってやっぱり楽しいものです。Twitterで非同期的にテキストベースでコミュニケーションするのもやっぱり楽しいですが、ほんと〜〜〜〜〜〜にどうでもいいことを雑多に話し合う会もやっぱり楽しいものです。

もちろん、そういう場では何を話しても問題ないわけですが、本当に自由だと逆に何を喋っていいかわからなくなってしまうので、あらかじめテーマを決めておくのが良さそうです。

でもって、同じような感覚で「読書会」をやってもいいなと感じました。一冊の本を皆で読むタイプの読書会ではなく、皆が最近読んだ本を紹介しあう会です。新しい本の情報も摂取できますし、自分も面白い本を紹介できるのでwin-win(懐かしい響き)ですね。

あるいは、紹介できる本はないけどただ閲覧したい人なども音声オフにして参加してもらったり、あるいは録画しておいて、それをYouTubeにアップするなど、「窓を開く」方法もいくつかありそうです。この辺はいろいろ工夫しがいがありそうですね。

まあ、そんなこと考えている暇があったら、少しでも『僕らの生存戦略』を進めろよ、というセルフツッコミがないわけではありませんが、皆が家にいる時期だからこそできること、やっておきたいことにチャレンジしてみるのも悪くはないでしょう。

〜〜〜アウトラインを横に並べること〜〜〜

最近、Roam Researchにどハマりしているのですが、最大の良さは、リンクを作れることではなくて、アウトラインを横にもう一つ表示できる点にあります。

なにをどう考えても、一つのアウトラインに情報をたくさん入れていたら、複数のアウトラインを開たくなることは起こり得ます。起こり得ないと想定するほうが難しいくらいです。

これまでは、涙ぐましい努力で「アウトライン二つ」を実現させていたのですが、少なくともRoam Researchなら標準機能でそれが実現できます。その機能だけでもスタンディングオベーションを送ってもいいくらいです。

というところで、記憶が蘇ってきました。私が自分で作っていた7wrinerも、よくよく考えればアウトラインを横に並べる機能を持っているのでした。というか、それが最大の機能だったかもしれません。自分のニーズはやっぱりそこにあったのです。

そう考えると、Roam Researchはたしかに求めていたツールではあります。が、少なくともその機能に関しては、別のツールが同様の機能を実装してくれれば問題ありません。Roam Researchを本格的にメインツールにするかどうかは、その他の機能がどのように私の役に立つかにかかっているでしょう。

〜〜〜今週の三冊〜〜〜

今週見つけた本を三冊紹介します。

副題は「138億年全史」ということで、『サピエンス全史』よりもはるかに長い射程になっています。「宇宙創成から、太陽系や地球の形成、生命の誕生・進化、ホモ・サピエンスの登場、そして現代文明までの138億年を一つの物語として描き出す圧倒的なスケール」とあるので、すさまじいボリュームだろうと思ったら、やっぱり416ページありました。

「物理学と哲学という二つの分野に知悉した著者が、量子力学や相対性理論といった現代物理学の成果を踏まえながら、時間の正体を徹底的に究明」とあって、なかなか難しそうな雰囲気がするのですが、数式が登場しないみたいなのでちょっと安心ですね。

AIが人間をどのように変えていくのか。さまざまな研究者、起業家、思想家などを取材して考察される一冊のようです。一つは人馬一体ならぬ人AI一体として、それこそホモ・デウス的に「進化」していくのか、さまざまな「人間らしい」仕事がAIに代替されることによって、人間は(理性を持たない)動物に「退化」していくのか。確定した未来はないにせよ、どのような要因が関係してくのかを考察しておくのは面白そうです。

〜〜〜Q〜〜〜

さて、今週のQ(キュー)です。正解のない単なる問いかけなので、頭のストレッチがわりに考えてみてください。

Q.人間とAIの良好な関係とはどのようなものでしょうか。そこに地球環境の維持をからめると、答えはどう変わってくるでしょうか。

では、メルマガ本編をスタートしましょう。

今週も「考える」コンテンツをお楽しみくださいませ。
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2020/04/20 第497号の目次
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○「すごく断片的なメモの管理について」 #メモの育て方

○「優先順位の問題その1」 #タスクリストの作り方

○「セルフパブリッシングの基礎入門」 #セルフパブリッシングの基礎

※質問、ツッコミ、要望、etc.お待ちしております。

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○「すごく断片的なメモの管理について」 #メモの育て方

すごく断片的なメモの管理方法について考えてみます。

ここで言う「すごく断片的なメモ」とは、内容がない一行だけの走り書きのようなメモのことで、私はそれを〈見出しメモ〉と呼んでいます。たとえば、少し前「感染都市」という小説(ショートショート)のタイトルとちょっとしたイメージが浮かんできたのですが、それを書き留めた「感染都市」というメモは、〈見出しメモ〉です。

こうした〈見出しメモ〉は、1日のうちでたくさん発生する上、取り扱い方法に固まった指針がありません。むしろ使うツールによって方法が変わってくるようなところがあります。それを検討してみたいのです。

まずは、ごく一般的なノートツールとしてEvernoteで考えてみましょう。

■Evernoteの場合

Evernoteで、〈見出しメモ〉を扱う場合、大きく三つのやり方が考えられます。

一つは、〈見出しメモ〉一つについてノート一枚を作り、それを「アイデアノート」などのノートブックに入れておく方法です。Evernote全体のUIからすると、これが一番直感的な方法ですが、こうして作られたたくさんのノートは、独立的に存在しているので操作ができません。唯一可能なのが、複数ノートのマージだけです。

順番を入れ替えたり、上位構造を作ったりといったことはまったく不可能です。

一方、「アイデアノート」というノートを作り、その中に〈見出しメモ〉を一つひとつ書き込んでいく方法ならば、順番の入れ替えだけでなく、(箇条書きリストを使うなら)下位項目・上位項目の作成も可能となります。かなり操作感がアップしますね。

ただし、このやり方をする場合は、いちいちこの「アイデアノート」というノートを見つけてから、そこに追記する形を取らなければいけません。あまり嬉しいやり方ではないでしょう。「ショートカット」(お気に入りのような機能)を使えばノートへのアクセスは簡単になりますが、全端末でその機能が保証されているわけではないので若干不安が残ります。

三つ目の方法である「種類別アイデアノート」を作る場合でもこの問題は残ります。たとえば、「小説ネタ」「エッセイネタ」「ブログネタ」などのノートを作っておき、それぞれのネタの性質に合わせて追記するノートを振り分けるやり方で、このやり方であればずいぶんすっきり〈見出しメモ〉が整理できますが、その分管理しなければならないノートの総数が増えてきます。「ショートカット」の使い勝手も下がってしまうでしょう。

というわけで、現状の機能だけを見れば、Evernoteはこの〈見出しメモ〉の扱いがあまり得意とは言えません。保存&検索はできるが、それだけ、というところです。

■WorkFlowyの場合

では、WorkFlowyなどのアウトライナーはどうでしょうか。

アウトライナーであれば、特に工夫の必要なく複数の〈見出しメモ〉を操作してけます。というか、それこそがアウトライナーの機能の一つだといっても過言ではありません。

アウトライナーに〈見出しメモ〉を並べておけば、順番の入れ替えだけでなく、下位項目・上位項目の作成も容易です。そうした操作を通すことで、〈見出しメモ〉が別の形に変容していくことが期待できます。

たとえば、「感染都市」という小説のネタと、「マスク差別」「感染テロ」といった別の小説のネタがあるときに、それをグルーピングして、短編集のアイデアを構想する、ということです。

小説ネタ(以下をじっくり眺める)
・感染都市
・Hogehoge
・Hogehoge
・Hogehoge
・マスク差別
・Hogehoge
・Hogehoge
・感染テロ

小説ネタ(共通項に気がついて並べ変える)
・感染都市
・マスク差別
・感染テロ
・Hogehoge
・Hogehoge
・Hogehoge
・Hogehoge
・Hogehoge

小説ネタ(上位項目を作ってグルーピング)
・感染短編小説
 ・感染都市
 ・マスク差別
 ・感染テロ
・Hogehoge
・Hogehoge
・Hogehoge
・Hogehoge
・Hogehoge

こうなると、思考が「他にも短編小説のネタはないだろうか?」と動き始めます。空白を埋めるような思考が駆動するのです。グルーピングの効果です。

当然さらに下位項目を作って、それぞれのネタの概要を記述しておくこともできますし、その項目を閉じておくことで、全体の編集の邪魔にならないようにすることもできます。アウトライナーの真骨頂です。

ただし、上記のようなリスト(小説ネタ)をどのように管理するのか、というのは別の問題として残ります。最上位項目においておくのか、何かのプロジェクトの下位項目として配置するのか。アウトライナーは自由度が高い分、自分なりの使い勝手の良さを見極めるためには、試行錯誤が必要でしょう。とは言え、これは本稿の趣旨とは少しズレますので今回は横に置いておきます。

■Scrapboxの場合は

では、Scrapboxの場合はどうでしょうか。大きく二つの管理方法があります。

まず、〈見出しメモ〉にページを作る方法です。先程の例でいえば、「感染都市」というタイトルのページを作り、その中に#小説ネタというハッシュタグ(ページリンクでも可)を追記しておけば、あとで「小説ネタ」ページを閲覧したときに、すべての小説ネタが一覧できるようになります。

おそらくこれがScrapbox的には一番やりやすい方法でしょう。

ただし、こうして一覧できたとしても、それらのページを操作できるわけではありません。表示される「関連ページ」は任意の順番に並び替えることも、上位項目を作ることもできません。そのためには、そのためのページを新しく作ることが必要です。これは断片的なメモの操作としては若干不満が残ります。

もう一つの方法としては、「小説ネタ」というページを作り、そこに「感染都市」などの〈見出しメモ〉を直接書き込んでいく方法があります。Evernoteのノート方式とまったく同じです。

Scrapboxは、行操作のショートカットが充実していますので、Evernoteよりははるかに自由に〈見出しメモ〉たちを操作できます。下位項目を「閉じる」ことができないので、各小説の概要については、新しくページを作って、そこに書き込むことになるでしょうが、それを除けばアウトライナーと同様のことができます。

ただし、このやり方の場合、何かを思いついてから書き留めるまでに、「書き留める場所」を探さなければならない問題が残ります。頭の中に「感染都市」という概念が思い浮かんでいるのに、Scrapbox上では「小説ネタ」というページを探す動作が発生するのです。これはあまり好ましいとは言えません。やはり、Scrapbox的には、〈見出しメモ〉ごとにページを作り、ハッシュタグをつけるという方が自然です。しかし、それでは断片的なメモの操作に不満が残ります。

一つの解として、書き留めるときはページ方式にして、それを後から「小説ネタ」ページに直接書き込んでいく、という二段階のやり方があるでしょう。幸いScrapboxは下に表示される関連ページからのドラッグでページ内にリンクを作ることができるので、折衷案としては悪くありません。

ただし、扱う断片の数が多いと、操作が面倒になる問題は残ります。

■ Roam Researchの場合

このようにあまりにも小さい断片的なもの(≒それ自身では完結せず、他との関係性によって一つのものになりうるもの)の扱いに関しては、アウトライナーの方が適性があります。少なくともツールを自然に使って、小さな断片が扱えるのはアウトライナーです。

では、最近話題のRoam Researchはどうでしょうか。

Roam Reserchは、基本的にはデイリーベースで話が進むので、思いついた着想もその日のデイリーページに書き込まれることになります。その場合、書き方は二種類あります。

パターン1
[[小説ネタ]]
・感染都市

パターン2
感染都市 #小説ネタ

*現実のRoam Researchは、#小説ネタという表記ではハッシュタグになりませんが記述を簡単にするためにこの書き方をしておきます。

どちらの記述をしても、「小説ネタ」ページを開けば、「その日の日付」と共に、過去のメモが一覧できます。二つの記述の違いはまたRoam Researchを紹介するときに論じるとして、ここでのポイントはデイリーページから一切移動することなく、「小説ネタ」ページに関連づけることができる、という点です。

Scrapboxの場合、新しく関連づけたい要素が出てきた場合、必ずページの移動が発生します。それは「小説ネタ」ページかもしれませんし、あるいは〈見出しメモ〉をタイトルとしたページの新規作成画面かもしれません。どちらにせよ、今のページからの移動が必要です。

もし移動せずに、「感染都市 #小説ネタ 」という書き込みをそのページ内で行えば、そのページは「小説ネタ」ページと関連づけられますが、具体的にどんな要素が関連づけられたのかは「小説ネタページ」からではわかりません。

たとえば、「2020年4月18日」というページ内に、「感染都市 #小説ネタ 」と書き込めば、関連ページに表示されるのは「2020年4月18日」というページタイトルであって、その中身まではわかりません。中身をわかるようにする場合は、やはり「感染都市」を作成し、その中に#小説ネタという記述を仕込む必要があります。つまり、ページの移動は避けては通れません。

また、その書き方の場合、「いつそのアイデアを思いついたのか」という情報が抜け落ちます。ある程度なら、テロメアを見れば日付はわかりますが、簡単な修正であってもテロメアは変わってしまうので、真なる着想の日付である保証はありません。つまりメタデータが抜け落ちてしまうのです。

Roam Researchであれば、デイリーページから移動することなく、「小説ページ」に思いついたことを関連づけられますし、その際の日付の情報も残ります(デイリーページのタイトルがそのメタデータを示してくれるわけです)。さらに、「小説ページ」の関連ページとして表示される項目もまたアウトライン操作を受けつけているので、そこから順番や配置の変更も可能です(その場合は、日付の情報が抜け落ちますが)。

このようにRoam Researchでは、自由自在にページに情報を関連づけていけます。さらに、左側のサイドバーにある「favorite」に「小説ページ」を登録しておけば、それをshift + クリックすることで、デイリーページから移動することなく、右側に「小説ページ」を開くこともできます。

この「単項目を二つ横に並べるという機能」は、WorkFlowyにもScrapboxにもありません。唯一EvernoteのMacクライアント(たぶんWinでもできますね)であれば、ノートを独立表示できるので実現は可能ですが、Webブラウザクライアントやモバイルクライアントではおそらく無理なので、非常に限定的です。

Roam Researchでは、標準でこの機能がついていますし、どうやらiPadでも可能なようです。

ようするに、複数の要素を操作するという観点で言えば、Roam Researchは優れた機能を有している、ということです。

■さいごに

では、答えはRoam Research一択なのかというと、別段そういうわけでもありません。〈見出しメモ〉以外にも保存したい情報はあるでしょうし、また自分が普段よく触るツールとの兼ね合いもあります。あと、Roam Researchはまだベータ版なので、今後どうなるかがはっきりしていない不安もあります。

しかし、とりあえず言えることは、単に保存しておいてOKな情報ではなくて、記録した以降、他のメモと相互作用を経て変化していくであろう情報については、アウトライナーかその亜種であるRoam Researchを使った方が、操作はやりやすいでしょう。

とは言え、結局のところ、思考は頭の中で進みます。ツールはその補助をするにすぎません。その意味で、ツールを重視しすぎるのも問題です。その他のツールについも工夫次第できっと断片的なアイデアは扱えるはずです。

よって、ツールにこだわりすぎる前に、まずメモを書き留めて、それを読み返し、自分がどんな操作をそのメモにほどこしたいのかを体験してみると良いでしょう。ツールの模索はそれからでも十分です。

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