格闘技団体ONE創業者 チャトリの言葉
先週、私が所属する起業家ネットワークEO(Entrepreneurs’ Organization)でのビジネス研修がありシンガポールに4日ほど滞在しました。世界中から1000人を超える起業家が集い、様々なプログラムによって学びを得ましたが
個人的にもっとも印象的だった講演についてシェアしたいと思います。
その講演は、格闘技団体ONE Championshipの創設者でCEOを務めるチャトリ・シットヨートンのもので彼の生き様と思想に多くの刺激とインスピレーションを得ることができました。
彼の父親は実業家で裕福な家庭でしたが、事業が傾き一家は暗転。自宅が差し押さえられたため、ハーバード・ビジネススクールで留学する寮の小さな部屋でこっそりと母を寝泊まりさせていたそうです。苦学生活の末、卒業後はシリコンバレーでスタートアップ企業を創業し、会社を売却してウォール街へ。ヘッジファンド勤務を経て、自らが立ち上げたヘッジファンドで大成功。多額のお金を稼いだそうです。成功者と言われる立場でありながらも、どこか満たされない気持ち。金銭的には十分に満たされながらも、違和感が徐々に膨らみ、母親も含め、多くの人の反対を押し切って、2011年にoneを立ち上げ。数年間は何をやってもうまくいかない時期が続き、何度も心が折れかけたそう。ところが、予期せずSNSで試合動画がシェアされたことがきっかけで注目を集め、ビジネスが急速に成長していったようです。
細かい成功プロセスはさて置いて、彼の人生に対する向き合い方や、その覚悟に共感、好感を持ちました。その時のメモをざっと羅列します。
・社会が定義する成功を歩いていないか?自分の人生は正しいのか?
・預金口座にお金を貯めることが自分の人生なのか?物欲を満たすためにあるのか?
・人間は世界を救うために存在するのに多くの人は自分のことしか考えていない
・好きなことで世界を救いたい。生きがい、生きる理由を追求したい
・自分の命を人類に貢献するために使う。国、世界を舞台に
・自分の本質に合った生き方。自分の本質的な力をどう使うか?
・それによってどのように幸福を実現するか?
・魂の燃える状態で生きる。自分の偉大さを解き放て。
・人と同じことをしていれば同じリターンしか得られない
・他とは違う驚きをもたらすやり方、もっと上に行くやり方を
・人生におけるフォレスト・ガンプ。どこに向かっているか分からない
・変化、兆し、気づきを得てそこに集中する。やり抜く力
・トラブルがあっても被害者ではなくファイターになる
・パッションを持っている人を仲間に入れる
いかがでしょうか?
断っておくと、同時通訳によるインプットであるため、彼の発言の100%正確なものではありませんが、大きなズレはないかと思います。
大きな成功を掴んだ時に、それを捨てて新たなチャレンジするというのは簡単なことではないと思います。私も日頃から「人生、なんのために生きるのか?どう生きるのか?」という問いを常に持っているつもりですが、年月と共に自分の中の答えも少しずつ変化したり、新しい価値観が芽生えたりすることも少なくありません。以前、自分が目指していた成功の形が変わった時に、大きなリスクの伴う方向転換ができるかどうかは、その時になってみないと分かりませんが、できれば自分に嘘をつくような生き方はしたくはありません。チャトリが語るように自分が持つ本質的な力を活かして世界を救うことができれば、それ以上幸福な人生はないと思います。
「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」はイチローの名言。自分なりに一歩一歩積み上げていきたいと思います!
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