姫神様と魔羅神様(1/2)

乾物の行商で立ち寄った山深い谷底に突如として現れた大きな山里。
周囲の山々には質の良い木が立ち並んでいる、どうやら森の木を切り出して生計を立てているようだ……。

(R-18G小説・性的描写、去勢シーンあり)

■1

 乾物の行商で立ち寄った山深い谷底に突如として現れた大きな山里。
 周囲の山々には質の良い木が立ち並んでいる、どうやら森の木を切り出して生計を立てているようだ……。
 山肌にいる男衆の視線をジロジロと浴びながら村の真ん中にたどり着くと、何やら祭の準備で女衆たちが騒がしくしていた。
 あまり外の者が来ないのか、女衆は少々驚いた表情で笑みを浮かべながら俺のことを見る。
 そんな村の通りを歩きながら、俺は一番大きい屋敷を持つ長者の家を訪ねた。

「俺は内海の乾物を売り歩いております与助といいます」
「ほうほう、この山奥に乾物とはありがたい。この村に内海の方から来る行商人は少ないからの」
「ええ、道が険しく荷車を引くには少々辛い道中でした」

 村の長老と思われる老人は快く俺を迎え入れ、村の者に声をかけ客を集めてくれた。
 今日は村で何年かに一度行われる祭りがあると言う、その供物として長老は一山の乾物を買い取ってくれた。
 祭りのおかげかどうかはわからないが荷車の乾物の半分が一時もせずに売れ、俺の顔は綻んだ。
 そうこうしていると、乾物を買いに来ていた若い女の一人がニタニタと笑いながら俺に問いかけた。

「あんたも、姫神様のお祭に出るん?」
「え? 他所から来た者が出るわけにはいかんのでは?」

 俺が女にそう返すと、傍にいた長老が口を開いた。

「村の掟で男は皆祭に出ることになっておる……村の外の者とはいえ、悪いがお前さんにも参加してもらうことになる」
「そりゃあ、別に構いませんが……」

 俺は事の成り行きで姫神さまの祭とやらに出ることになった……。

■2

 山間の夕暮れは早く、辺りは急に暗くなった。
 村の中ほどにある赤松の林に建つ神社の前には丸太で作られたとてつもなく長い台が用意してあり、しっかりとしめ縄で飾り付けられている。
 その後ろ側には杉の木でやぐらが組まれ、何本も縄が用意してある。
 女衆はその前を囲むように集まっており、ニタニタと笑う者や暗く神妙な表情で涙ぐむ者が入り交ざっており、何やら普通の祭りとは違う感じがした。
 やがてゾロゾロと山から戻ってきた男衆のほとんどが俺に興味もない表情で無言のまま着物を脱ぎ始めた。
 俺はどうして良いかわからずウロウロするしていると、先ほどの女が近づいてきた。

「あんたも、早う脱ぎ!」
「ぬ、脱ぐって……着る物全部か?」
「そうや!」

 俺はその女に剥がされるように着物を脱ぎ、背中を押されながら丸太の一番端へと導かれ、村の男衆と横並びに立たされた。
 そして俺はそのまま、服を着た男衆に後ろ手にされてやぐらへと押し付けられる。

「おいおい! 何をする!」
「心配せんでも取って食いはせん……」

 男はそう言いながらしっかりと俺をやぐらに縛り付けた。
 他の男衆も同じように縛り付けられた。丸太の上にはちょうどマラが乗るように作られている。

「人並み外れて立派なマラやわぁ……食べるもんが違うからマラも違うんかねぇ」

 女はいやらしい表情で俺のマラをジロジロと見ると、頬を赤らめながらそう言った。
 ちらりと他の男衆のマラを見ると、確かに俺のマラに比べると一回り小さい者が多いような気がした……。
 ふと、隣の男が俺に声をかけた。

「あんまり立派すぎてもええことはないからの……」

 恐らくは自分より立派なマラを持つ俺に嫉妬しているのだろう、俺はそう思った。

(ドン)

 太鼓の音が一つ鳴り響くと、素っ裸の男衆は目の前に用意してあった桶で女衆から全身に水をぶっかけられた。
 よく冷えた山の清水のせいで一斉に男衆から声にならない声が上がる。

「ぶわっ! 冷てぇ!」
「禊だから我慢しい」

 先ほどの女は俺の前から離れず、相変わらずニタニタとしながら俺のマラを見つめている。

(ドドン)

 二つ太鼓が鳴ると、女は俺のマラへと手を伸ばしゆっくりとそれを握りしめた。

「お、おいおい!」
「さぁ、大きくしておくれ……」

 その指先がねっとりと絡みつき、いやらしく俺のマラを弄る。
 俺のマラは久しぶりの女の感触に我慢できず、あっという間に立ち上がった。

「あらまぁ……素敵やわぁ」

 女はさらに顔を真っ赤にして恥ずかしながらギュウとそれを握りしめた。
 そして用意してあった紐で付け根を縛り上げる。

「お、おい! 何をする……」
「マラを立派なままにするためや、一時の我慢や」

 他の男衆も同じようにマラを弄られ大きく立ち上がっているが、やはり俺のマラが一際目立つ。
 村の男衆で一番大きそうな男のマラと比べても先っぽ一つ分は俺の方が長い。

「あんな大きなマラは見たことがないわ」
「何を食ったらあんなに立派になるんだろうねぇ」

 見物する村の衆達からヒソヒソと聞こえる話し声に、俺は悪い気はしなかった……。
 しかし、その話し声に混ざる言葉も気になった。

「気の毒に……」

 それが一体どういう意味なのか、俺には理解出来なかった。

(ドドドン)

 三つ太鼓が鳴ると、幾人かの巫女が現れた。
 顔立ちの良い美しい巫女が両手に三方を携えている、横にいるまだ幼さの残る娘巫女は美しく飾り付けられた手斧を持っているようだ。
 三方の上に乗っているのは……四寸ほどのただの松茸に見えた。

「姫神様の御使いである魔羅茸によって魔羅削ぎを行いまする」

 巫女は声高らかにそう言うと、その魔羅茸とやらを手に取り丸太に並ぶ男衆の前へと進んだ。
 村の衆は急に静かになり、その様子を見つめている。
 巫女は順番に男の前に立ち、大きく立ち上がったマラの横に魔羅茸を並べて見比べる。
 恐らくは魔羅茸とマラの大きさを比べているのであろう。
 そしてそれは何事もなく順番に巫女がこちらへと近づいてくる……そう思っていた時だった。

「……足りませぬ」

 巫女がそう口を開くと、途端に男は狂ったようにもがきながら声を上げた。

「嫌じゃ! 嫌じゃ! そんなことはない! もう一度見てくれ!」
「どう見ても足りませぬ……」

 魔羅茸を持った巫女が一歩後ろに下がると、手斧を持った巫女が前に出る。

「(ま! まさか!)」

 次に起こる事を想像して俺は血の気が引いた。

「堪忍してな……」

 鈍く輝く手斧を持った巫女は小さくつぶやくと、その刃先をマラ目がけて一気に振り落した。

(ブチュ、ダンッ!)

 小気味の良い肉の断ち切られる音と、丸太に食い込む斧の音が響いた。
 切り落とされたマラは巫女の真っ白な衣装に血を飛び散らせながら宙へと飛び上がり、再び丸太の上に転がり落ちた。

「痛テェエエエ!! ウガアアアアアアアアアアアアアアアッ!! お鶴っすまねえ! ウァアアアアアアアアア……」

 マラを断ち切られた男が全身を震わせながら悲鳴を上げ続ける。
 そして、先ほどその男に禊の水をかけマラを立たせた女が泣き崩れた……恐らくはお鶴、この男の女房なのであろう。
 男とその女房は脇を抱えられながら、引きずられるように長者の屋敷へと連れて行かれた。
 地面には点々と血の跡が続く……。

「なんだこれは……」

 真っ青な顔でおののく俺に、目の前の女がそっとマラに手を添えながら声をかける。

「心配せんでも、あんたのマラは立派やから切られはせんわ」

(ブチュ、ダンッ!)

 女に気を取られていると、また一人の男のマラが丸太の上に転がった……。
 先ほどまで男の印であった無残に転がるマラを、三人目の巫女が何とも言えぬ表情で別の三方の上に並べている。
 俺の前に巫女達が来るまでの間に、五本のマラが丸太の上に転がり、五人の男衆が男ではなくなってしまった……。
 目の前に立つ巫女の衣装に飛び散った血しぶきが目に刺さる。
 巫女は他の男衆と同じように魔羅茸を俺のマラと見比べる、俺は血のりが付いた斧に思わず身震いする。
 そして三方の上には切り落とされたばかり五本のマラが転がっている……もし紐で縛られていなかったら俺のマラは萎え縮んでいるだろう。

「魔羅神様……」

 巫女はそうつぶやき深く一礼すると、そのまま社へと戻っていった。

「魔羅神様?」
「あんたが今から魔羅神さまや! 男衆の中で一番マラが立派ということや」

(ドン)

 再び一つ太鼓が鳴ると俺は縄を解かれやぐらから解き放たれると、素っ裸のまま女衆達に社へと導かれた。
 その途中、俺の次に立派なマラの男が緊張と安堵の混ざった不思議な表情で声を掛けてきた。

「しっかり頼んだぞ」

 俺はその言葉の意味がわからなかった……。

■3

 社には宴の用意がしてあり、俺は立派な上座に座らされる。
 あんな事があった後に、しかも御神体の女神像の前には切り落とされたマラが奉納されており何も食べる気はしないが、村の衆の雰囲気に逆らうこともできず酒を振る舞われる。
 二十人ほどの女衆が俺を取り囲み、杯に酒を注ぎ、料理を口元へと運んでくる……俺は何が何やらわけがわからない気分になった。
 軽く酔いが回ると宴は終わり、先ほどの女が俺の肩に腕を回してくる。

「わたしが最初の姫神様や」
「姫神様?」

 俺はそのまま押し倒されるように抱きつかれ、その指先でマラを強く扱き扱われた。

「あぁ、マラや……久しぶりのマラや……しかもこんなに立派で嬉しいわぁ」
「久しぶりとは一体どういうこった」
「わたしの旦那にはマラがない……前の祭で切り落とされて姫神様に捧げられたんや」
「なっ!?」

 俺は驚き、そして気づいた。
 祭に出なかった服を着たままの男衆……彼らはすでに祭でマラを切り落とされた者たちだと。

「マラを切り落とされた男の女房は祭の夜だけ姫神様になって、魔羅神様に……あんたに抱いてもらえるんや……」
「姫神様を抱くって……ここの女衆をみんな抱くのか!?」
「そうや、あんたのように天を衝く立派なマラが付いた男の子を孕ませておくれ!」

(チュウウウウ……)

 俺は女の激しい接吻に気を失いそうになったが、目の前の酒池肉林にどっぷりと漬かることにした。
 久しぶりの男の肉体に興奮する女の欲求を満たしてやった。

「ああああああっ……長いわぁ! こんなマラは初めてや!」

 そして一晩中、入れ代わり立ち代わり姫神様にマラを奪われた女盛りの女房達を満たし続けた。
 ここの村の男衆のマラでは届いたことのないであろう奥深くに、ドクドクと男の精を解き放ち続けた。
 ただ、その中には先ほどの祭で泣き崩れた女房達もいたのが心に少し突き刺さる。
 そして、そのことを思い出さないようにマラが求めるまま、ただただ女達を犯し続けた……。

(つづく)