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片づけオタクの「当たり前」を作った、妹が生まれた頃の話

「あれば使うかもしれないから」

「この前だって、取っておいたあれのおかげで、買わなくて済んだし」

そう言って、たいして大切にしていない、使ってもいない、そんなモノを捨てずに取っておく人を見ると、ゾッとします。

保管するスペースに家賃払ってるし、
探しモノする時間に人生の大切な時間使っちゃってるし、
「幸せだ」って思う代わりに「散らかってるな」って思う瞬間になってるし

そういうトレードをしたことが分かってないんですよ!

まあ、それを口に出すと角がたつので、口には出さないんですけどね。

それで、「何かを取ることは、別の何かを差し出すことになる」っていう当たり前の事実に気付いてないの、やばくね???

と思っていたのですが、今日この動画を見てて、

まさか皆さん「足りないと思うものなんて誰でも大体同じじゃないのー?」「明らかじゃん」と思ってませんか?もしそう思ってるとしたら、それは大きな間違いです。

価値観が一撃で見つかる30の質問

という言葉を聞いて、

「何かを取ることは別の何かを差し出すこと」という自分にとっての当たり前は、別の誰かからすると、全然当たり前じゃないのかも!

って思いました。

さらに、「わたしはどうして、このトレードの考え方を知ってるんだろう?何かきっかけはあるのかな?」と考えましたら、ありました。

それは妹が生まれたことです!

ということで、導入が長くなりましたが、妹が生まれた話をしようと思います。


妹が生まれる前の話

妹とは、歳が離れているので、

わたしの人生で妹がいない時期はそこそこ長めにあります。

同じアイドルグループにそれくらい歳が離れているメンバーがいたら、かなり珍しいって思うくらい、歳が離れています。

弟はいました。
ずっと前からいました。

同じアイドルグループに、それくらい歳がはなれているメンバーがいない事例はパッとは思い浮かばないくらいです。

なので、弟と一緒に遊んでいました。

そんな中で、「わたしがお母さんね、キミは子どもね」という自分の設定が

弟「ぼくはお父さんがいい」と言った場合に、イラっとしますね。

私が今作った世界には、お父さんはいないのに。子どもが必要なのに。なのに、なんでお父さんを持ち出してくるの?
とまあ、そんな具合にイラッとします。

一回は「でも、子どもね」って言うけど、それでも「嫌だ!お父さんがいい!」と言われたら、

別に、そこまでその設定にこだわりがあるわけじゃないけど、弟が言うことを聞いてくれなかったということに、先ほどまでのイラッがイライラくらいになってくるのです。

だから、もう誰がお母さんで、誰がお父さんで、誰が子どもだろうと犬だろうと、なんだってよくなっていて

この気持ちをスッキリさせるためだけなのに、

弟を自分の意見に従わせなきゃ!!!

と躍起になって、頭をフル回転させて、言葉を尽くし、

弟も弟で、売られたケンカは買わなきゃとなって、でも、まだ言葉でうまく伝えられなくて、もうわけわからなくなってわたしを叩いたりしたところで

ほれみろ!暴力はいけないんだぞ!

と「正しさ」を振りかざして、裁判所に持ち込み、

「叩いちゃダメでしょ」とお母さんに言ってもらって、勝訴。

なんかスカッとする。

けど、もう今日は弟と遊べないから、1人で遊ぶしかない。。。

要するに、自分にとってそんなに大切でもない、「一瞬の快感」にこだわっていたんです。


妹が生まれた話

「妹が生まれた」と聞いて、学校を早退して、病院に行きました。

はじめて病院で見た妹は、すごく小さかったです!

びっくりしました。

頭の大きさからして、これくらいのところに足があるだろうと思うところに手を置くと、そこはただ掛け布団の下に敷布団があるところで、

ポンポンと触ってみると、足はもっと頭の近くにありました。

「2頭身しかないね」と言ってやりました。

とにかく、小さくて、小さかったです。

(3000gよりちょっと少ないくらいだったと思うので、別に赤ちゃんにしてはそんな小さすぎる方ではないですが、生まれたての赤ちゃんをあんまり見たことがないわたしにとっては、小さかったのです)

その後、家で一緒に暮らすようになりました。

そこで、気付いたことがあります。

「周りの人がずっと見ていないと、消えてしまう命」ということです。

ご飯も食べられない。
トイレも行けない。
その上、なんでも口に入れようとする。

誰かが世話をしてないと、消えてしまう可能性というのが、よく見えました。

それで、その世話する役を、お母さんが担っているのですが、なにせお母さんは、「10時に出かける」って言ったら11時に出かけるレベルで時間にルーズだったりするので、あんまり信用できませんね。

お母さんが別のことをしてる間に

ちょうど、わたしが弟を服従させようとして全神経を集中してるタイミングだったら、

その間に、お風呂で溺れてるとか、食べちゃいけないものを食べちゃうとか、何かあったら嫌だ!


弟を服従させるなんて、自分にとってどうでもいいこと!
なのに、そっちを取ったら、妹を差し出すことになるんだ!



絶対に、妹がいる方がいいじゃん!!



気付いたその日から、弟とケンカするのをやめました。

たぶん、その後一回も弟とケンカしてないです。

今思うこと

あの時、

「弟を従わせること」と「妹を守ること」

この二つを両方とも大切にするほどのキャパは自分にはなくて、どっちかひとつしか取れないって気付いて、

「弟を従わせること」を捨てた

この経験があるから

モノを全部全部取っておこうとする人を見た時に、ゾッとするほど違和感を持ってしまうんだなと思いました。

だから、

「もう買っちゃったから。」

「捨てて、また買うことになったらもったいないし」

そうやって、「ノーリスクで取っておいてる」とでも思ってる人にも

それは、別の何かとトレードをしてるだけなんだよっていうことを、分かってほしくて震えます。

とりあえず、大切なことに気づかせてくれた妹ありがとう。

今の妹は、わたしよりも身長が高いです。



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