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『宇宙~そのひろがりをしろう』レビュー

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『宇宙~そのひろがりをしろう』

加古里子 ぶん/え

きょうはとっておき、「宇宙」のレビューです。

絵本ですけどねw

A4判超サイズの大判の絵本です。ずいぶん古い本(1978年初版)で、物心つく前から我が家にあり、わけもわからずめくっていたのでだいぶ汚れてしまっていますが、それでも、魅力は変わりません。

これ、驚くべきことに、絵本なのに、科学の本、そして、データの本なのです。

最初のページからしてコレ

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もしも、ノミが人間サイズだったら? というよく聞くジャンプ力の説明に、実際に高層ビルを当てはめて図示しています。

子供たちの身近なところから想像力を広げていってほしいという希望がつたわってきますねー(新宿にビルがまだこれだけの時代に描かれたんですねー。そして、身近代表のマッチ箱も、こういうのは最近なかなかみかけませんがw)

次のページ以降、ノミ以外の虫や鳥の飛ぶスピード、ヒトや馬、自動車などの走るスピード、生き物や建物の大きさ、などといった比較が、データと共に続きます。

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やがてそれは飛行機やジェット機のスピード比較につづきます。

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このデータっぷりがすごいのですw

改めて言いますが、これ、「絵本」ですよ?w

本文は子供でも読めるようにずっと「ひらがな」なのに、データ部分は容赦なく難読漢字がばりばりでてきます。(きっと、絵の一部なんでしょうw)

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ノミのジャンプからはじまって広がっていく世界は、こうして自然現象や地球の広さにつながっていき、

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(電離層の説明のある絵本なんて初めて見ましたよw)

電波の性質やロケットの速度などの話へとつづき、

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この本のあつかう「科学」の範囲はどんどん広がっていきます。

そしてとうとう……

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宇宙キマシタ!(第一・第二・第三、そして第四宇宙速度がのってる絵本なんて(以下略))

その後も、この調子でどんどん、どんどん、どんどんスケールアップしていき、光の速度や太陽系の大きさ、銀河の大きさ、既知宇宙全体の大きさまで広がっていきます。

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その間、ずっと、あのノミの話から、大きさと距離・速さの概念がつながって広がっているのです。

これはワクワクしますよねー☆

ちゃんと理解しながら読み進めるには、やっぱり漢字は読めないと厳しそうですけど、これだけ世界や宇宙は広いってことは、絵だけでも十分伝わるでしょうし、難しい漢字を読むこともモチベになっていいかもしれません。

実際、これで育った私がいうのですからまちがいなく……あ、こんな大人に育っちゃうって逆効果もあるかもですけどw (あと、読み聞かせにはちょっと向かないかも? 細かい説明をいちいち求められるので読み聞かせしているほうが大変そうw)

こんなステキな本に小さなころに触れたら、宇宙や科学が好きにならざるを得ないと思うのですが、どんなもんでしょうね?w

最初に言ったようにふっるい本ですがまだ絶版ではなくちゃんと買えるようです。図書館にも大体置いてあると思うので、お子様の情操教育(?)にぜひ、プレゼントにも良いとおもいますよー☆

(オマケ)

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こんなみっしり「さくいん」が付いてる絵本も(この後何ページも続きます)ほかに知りませんww
科学論文には参考文献・引用文献の明示が必須ということも幼少のころから学べていいかんじですね!(?)

(もひとつオマケ)
あと、ちっさいころは「加古里子」さんって漢字だけ見て女性だとおもって、すごい本かくなーって勝手にあこがれてたんですが、今見たら男性の方でした。(ちゃんと、「かごさとし」と振り仮名降られてました><)
うぐぐ。勘違いごめんなさい><
調べてみたらエライヒトだったみたい><
他にも科学絵本とかたくさん書かれてます。。すびばせんでした><

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