雪の賢い保管法:スノー・ファーミングがスキー場の未来を救う

今年冬のスキーシーズンを迎えわかったことですが、このところスキー場の雪は少なくなる一方です。気候変動の影響ですが、スキー場の今後が危ぶまれます。

フランスサヴォワ地方のべスさんは雪を次のシーズンまで保管する施策を見つけ出したようです。トラックが雪の斜面を、大量のおがくずで覆っていきます。大切な雪を次の冬まで残すための厚さ40cmの掛け布団のようなものです。

スキー場では、昨シーズンの雪を地熱シートの下に貯めておく「スノー・ファーミング」という手法を利用しています。山の斜面の一部を雪で覆い、冬シーズンを早くスタートさせることができます。北欧諸国では20年前から、フランスの別山にあるノルディックスキー場では4年前から取り入れられています。

今年は11月に入るや四キロのゲレンデがこの雪で覆われることになります。シーズンに先駆けてオープンさせ村全体がツーリストたちを迎え入れることになります。またシーズンの開始と同時に雪の上でスキーができ、アスリートたちもトレーニングができるでしょう。

グラン・ボルナンでは最近このスノー・ファーミングの手法が環境保護団体の槍玉に挙げられました。昨年12月、競技の遂行を確実にするためとして、何台ものトラックが雪のストック場所と草の生い茂る山の間を幾度となく往来した結果、標高が高いため、おが屑の効果で通常で70%のところが80%の雪を残すことができるとされています。この地の代表者は、この数字を根拠として行動に出ています。

スキー場では、環境への負荷を最大限軽減するよう努めています。おが屑をかける場所を変更し、雪で覆うラインの中心に山積みし、トラックなどの往来を極力少なくしています。

一方、このスキー場を長年利用しているクロスカントリーの愛好者の見方はより批判的です。トラックが往来し、雪も人工的に作り出されていますから、電気を消費し、エネルギーを消費しています。これを良い傾向とはとらえてはいないようです。しかし、フランスでは現在、クロスカントリーのスキー場180か所のうち十カ所ほどがスノーファーミングの手法を取り入れています。

現在、デッサンでは一年で平均25,000ユーロの予算が引き上げられており、スノーファーミングを含む持続可能な取り組みが求められています。今後、より多くのスキー場で環境に配慮した手法が導入されることが期待されます。

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