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元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜㉙

「うん。私はあなたについて行きます」
と言ってくれた。
それを聞いた俺自身も泣きそうになった。
でもそんな事は関係なかったからとにかく、先に進める必要があった。
俺はそんな決意を持って、ドラコと共に家に帰ろうとするのだった。
こうして俺たちはこの場から離れることに成功することが出来たがその際に、誰かに声を掛けられる。
それはある人物のもので、俺はそれを聞き覚えのあるものだと理解しながら振り向いた。
そこには、俺が知っている少女の姿があり思わず、動揺してしまった。
そうして俺は思った。
まさかこいつが来るとはな…………と、俺はそんな考えを浮かべた後はすぐに気持ちを切り替えることに成功させた。
だからとりあえず、
「なんですか師匠?」
と訊ねたのだがそっけなくなってしまったと思うのだった、そう言って相手の様子をうかがった後に俺は言うのだった。
そうすることにする。
そうしなければこの状況は打開できそうに
ないからである。
そんな事を思いながら俺は彼女に
対して言う。
「どうして、ここにいるんですか?」
と。そんな事を尋ねながら俺達の間に少しだけ沈黙の時間が生まれた。
そうしている間にも、相手の様子がおかしくなっていることは気づいていたが俺はそのまま放置することにしたのだ。
何故ならば俺が何をしても意味がないだろうとそう思って諦めてしまっていた部分が
あったのだ。
しかし俺はそう考える事すらも既に無意味なことだということを理解するのは少しばかり遅かったようではあるが、
「あのさぁ~あんたは何をしていたのかな?」
彼女は突然として口調を変えてきたがそれはまるで普段よりも数倍は低い温度の氷のような印象を与えるものへと変化していくのを感じるのと同時に怒り狂っているのだということが分かったので正直かなり怖かったの
である。
俺は彼女の言葉を無視して黙っていたのだけどそれでも彼女は俺に向かって言葉を
放ってくる。
その声は非常に低くなっており俺は不機嫌になっている彼女のことが恐ろしくなった。
そんな時のことだった、 彼女の背後の影が大きく広がり始めていき彼女の体が徐々に呑み込まれて消えて行くのが見えたので俺は驚いたので急いで彼女に駆け寄ることに
しようとした。
そうすれば、そんな俺の様子を
見た彼女は笑っていて、
「私のこと心配してくれるの?」
と、そんなことを口にしていたので
俺はそんな彼女に
「もちろんだ」
と答えてから彼女の手を掴んで引っ張り上げる事に成功する。
そして彼女はそんな事を言い出すのだ。
その表情に恐怖の色は一切無い。
ただ純粋に俺との時間を楽しみにしてくれているように思えるそんな態度が、その瞳に宿していたのだ。
そして俺の手を引っ張ってくれたのは彼女で、俺に寄りかかるような姿勢で体を支えてくれる形になっていた。
そのおかげで俺はなんとか立つことが出来るようになり俺は彼女のことを
支え続ける事にする。
97.
そんな風にしていると、
「あぁーあ」
と言うため息交じりの声音が
聞こえて来たのだ。
それは女性の言葉だったがその声音はとても不快な響きを持っており
その女性は言葉を続けてくる。
その声音は不愉快なものが含まれておりそれが何を意味しているのかを考えてしまうとそれ故に心底面倒くさいと思ってしまうのだけれどもそれが顔に出ていたかもしれないなと考えさせられる程のものであるという訳ではなかったのだ、むしろ今のこのタイミングではそのくらいしか感じることが出来なかったというのが正確であると
言えるだろうか……。
ともかくその女性の方を向こうと思ったその矢先の事だった。
ドラコから言葉を投げかけられたのである。
しかもドラコからの言葉で完全にそちらへと注意を向けなければならなくなる状況に陥ったことで俺は仕方なく、振り返ることにしたのだ。
その結果、
「やれやれ。どうやら今回は俺の出番は必要無かっと、いうことになりそうだねぇまあいいや俺としては君がどんな結末を迎える事になるとしても興味があるよ」
と彼女は笑みをこちらへと見せてから踵を返そうとした際に俺は彼女の名前を叫ぶと、 彼女の名前はルウ・ルーナ。
「じゃあな青年頑張りなさい」
と口にした直後に俺に近寄って来て俺にキスをしてから俺の体を優しく包み込むような形で抱擁してくれた後、彼女はその場から離れていった。
そんな光景を見ていたドラコが不満そうな声を漏らした事で俺はドラコを宥めることにしたのだ。
ドラコを抱きしめると彼女は落ち着くらしくそれでどうにかなったみたいなのである。 俺はそのあとドラコを連れて自分の部屋に戻ると彼女を優しくベットの上に座らせてあげたのだ。
「ありがとうございます。あなたの温もりのおかげなのか不思議とお腹の子が喜んでいますよ」
などとそんな発言をしてくるので俺の方はかなり困惑をしてしまう。
ドラコの発言を聞いてしまったのである。
俺はそれを誤魔化すようにして言葉を返すことにして
「ドラコ、おなかを撫でて欲しいというのであれば俺の方でいつでもやるから遠慮無く言ってほしい。俺はお前の為になりたいと思っているのだから……」
そんな風に言うことになったのだ。
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それからドラコは言う。
「はい分かりました。
よろしくお願いします」
その発言を受けて、早速ドラコのことを抱くことにしようと決めた俺は行動を開始した。
ドラコは、嬉しさから頬が緩んでおり笑顔を見せてくれた。
そんな彼女はとても美しくて見惚れてしまったほどだ。
俺はそんなドラコをすぐに押し倒すことにしたのである。
俺達は今度こそ2人っきりになった状態で2回目を始めることになる。
今度はドラコに俺を押し倒されてそこから行為が再開されることになったのだ、だから俺とドラコの関係はまた新たな展開を迎えた。
そうして、行為を再開させることになった。
俺達は、お互いに快楽の海に沈んでいき俺は何度もドラコを求め続けてドラコの方もまた何度も求めてきた結果になりお互いを貪るような形になったのだ。
だが今回の場合において言えば、それだけで済む話には終わらずお互いの体力が無くなってもまだ続けようとした俺達は最終的に気絶をしてしまいお互いに動けなくなって眠りに就く事になった。
しかしそんな状態の俺達は抱き合い続けていたのだけどしばらくして目を覚ますことになったのだ。
俺達は互いに意識をはっきりとさせることが成功する、するとお互いに下着姿の状態のままで俺の腕の中で眠ろうとしている彼女を見ている内に俺は改めて彼女が愛おしくて仕方がなくなっている自分に気づいたのだ。
俺はそう思うようになった理由を考えることにした。
まず1つ目には、彼女の存在が魅力的過ぎた事が理由として挙げられてそして、俺の心の奥にある欲求を刺激したということが挙げられる、ドラコが可愛すぎてつい俺はドラコのことを求めたくなる衝動に駆られてしまうことが多くなっていた。
そして今回もその感情が強く出た結果、俺は彼女に無理矢理迫りすぎたということがあげられる、だから反省しなければならないとそう思えたわけだ。
2つ目の理由として、彼女は元から美少女であり綺麗であったが最近は、さらに魅力が増してきていると感じるようになったからである。
だから彼女を見ていてドキドキするようになってしまった。
そして彼女と結ばれて夫婦となったからといって、いつまでも一緒にいられるとは限らない、いつか別れる日が来るだろう。
だからこそ彼女とずっと一緒だと感じられる関係にしていかないといけないんだろう。
そして3つ目は、俺にとって初めての相手であるということがある、今までずっと彼女は男勝りな性格をしていたがためにそういった性的なことを忌避していたが為に彼女は男性経験がこれまで一度もなかったのだけれど最近では変わってきておりようやく初体験を迎えられるようになった、というのも全てはユウトが積極的に自分を求めて来たからだと言えなくもなかったりする。
ちなみに彼女自身は自覚していないがユウトは無意識的に彼女に甘えてしまっている傾向にあった、だから彼は彼女の側にいるだけで満足感を得られているのだが本人はまだそのことを知らずにいた、そんな彼の内情を知らない彼女は最近自分が変わったと自覚していてその原因は間違いなく夫の存在があってのことであると考えている。
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そんなユウトとドラコは夫婦で辺境にある活気がある村で過ごしているのですけど、とある理由から村に人が誰もやって来なくなってしまったんですね、その理由というのはドラコは村の守護神的な存在になっていてドラゴニュトロン様と呼ばれていたのが
災いしました。
村人からは神として扱われていましたが実際にはドラコさんがドラゴンだったんです。
でも、彼女は普段は普通な感じでいるんですが実は戦闘時は本来の姿を
見せてしまいます。
つまり彼女は龍神様だったわけですね、
ドラコは、そんな力を封印されていて戦う事ができませんでした。
ですが、彼女は夫が危険に晒された場合のみに限り自らの力で夫の事を護ろうとする癖があった為でしたがそんな事は当然夫は知りませんので、妻は夫と子供の為に必死になって戦おうとしていましたが力の差がありすぎてしまったんですよ、結局、
「もういいの私のために傷つくのは……私はこれ以上あなたに迷惑をかけたくないしあなたと離れたくはないから……ごめん……でも大好きだったから!」
と言って、 泣きながら妻から告げられて、 ドラコに止められることに。
でも、そんなドラコの優しさに触れても彼は諦めることができずにいたので、彼は、ドラコの側から離れることなく共に過ごすことを選択するのであった。
ドラコが泣いていた時に彼は何かをしてあげられることはなかったがそれでもただ彼女のそばにいる事だけが唯一の選択肢であると
考えた。
「こんなにも優しい彼女を傷つけることなんてできない、俺はたとえこれから先に何があってもこの子の味方になろう。例え世界を敵に回しても俺だけは彼女の事を守ってみせる、その為に俺は強くなるぞ、そして必ず幸せを手に入れよう。そうでなければ意味がない。そう決意して、そう誓おうとした瞬間に突然目の前の視界が揺らいでいったのだった。そこで俺が見た景色は俺が元々暮らしていた家で俺の部屋に俺の机と本棚があり俺はそこに立っていたのだ」
と、そんな風になっている。
そんな俺に彼女は言ったのだ。
「何を考えているんですか、さっきから上の空な様子で、全く集中できていなくて
キスもしてくれないじゃない」

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