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「皆が言ってるから」が当てにならない理由

こんにちは、らるです。

実は、「群衆」の性質を理解すると

「多くの人が言っているから正しい」
という説明がいかに信用できないか

ということが分かります。

今日は、その説明を含んでいる
『群衆心理』
第一篇 第二章 群衆の感情と徳性 
をとりあげます。

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この章では、5つの節に分けて
群衆の特徴を、第一章よりも
細かく説明しています。

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今日は、前半2つを
簡単にまとめます。

・衝動的、興奮しやすい

「群衆」は「刺激」しだいで
衝動的に行動します。

その衝動の力は圧倒的で
「自身の利害を無視」するほどです。

自分が怪我をするとか
社会的地位がどうなるとか
そういった事を考えなくなる
一種の興奮状態となります。

このとき「群衆」の中では
「できないかも…」などという
感情は消え去り
ます。

いつもは理性によって掛かっている
ストッパーが外れるということです。

ストッパーが外れた
「群衆」に「不可能はない」のです。
(正しくは、可能か不可能かを
 判断しようとしない)

・物事を軽々しく信じる

これがタイトルにした
「皆が言ってるから」は当てにならない理由
につながる性質です。

群衆は「暗示」を受けやすい性質を持ちます。
物事を簡単に信じてしまう、ということです。

そして集団の中の一人の感覚が
「伝染」してしまう性質も持っています。

するとどうなるか?

集団のなかの一人が誤ったこと叫ぶ
残りの群衆にも「伝染」し「暗示」が
かかってしまいます。

本書内にも
実例が複数紹介されています
そのうちの一つを示します。

河から少女二人の水死体が見つかった。

最初、この少女たちの身元は12人の証人に
よって明白に突き止められた。

12人も言っているなら…と
判事も疑わなかった。

しかし、埋葬に取り掛かろうとした時
遭難したはずだった少女が、
実は生きていていることがわかった。

しかも、水死した少女とは
大して似ていなかった。

十二人でそうだ と言っていたのに
結局勘違いだった、という話です。

「最初の一人がそう言ったから」
他の11人にも感染し、
「それが真実」になってしまったのです。

この性質をル・ボンは重く見ており
こう言っています。

集団の観察は、あらゆる観察の上で
最も誤っており

かつ多くは単に感染によって、
他の者に暗示を与えた
一個人の錯覚にすぎない

つまり
集団全員が同じ事を言っても
それは結局、元をたどると
『一人の勘違い』にすぎない
ということです。

だから、信用できないんですね。

今日のまとめ

「群衆」に「不可能はない」
(=可能な不可能かを考えない)

「皆が言ってるから」は
安易に信用してはいけない

実は「たった1人の勘違い」が
「群衆」内に行き渡っているだけ
なことがある。

最後まで読んでいただき
ありがとうございました!

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