日記。「自分が頑張れば、いつか、自分が望む世界にたどり着いて、ゆるやかで穏和で、期待に満ちた日々が送れるようになる」

5年ほどは経つだろうか。
私が、それまで強く心に抱いてきた思い。

それを幻想だと断じて、
何もかもやるせなくなってから。


私はただ、のんびりと。
心穏やかに、遊んで暮らせれば、
それで良かった。

とはいえ、自分の世界観は、
自分ひとりでは完結しない。

だから、同じように、
周りの世界も穏和であってほしい。


けれど。
どうにも、こうにも。
皆つらそうで。
心無い言動を
目にしない日なんてない。

押し寄せる醜さに。
日々嘆き、憤りを感じていたけど、
これもまた、崩壊への道を辿る、
ひとつの文明の、
もっともらしい姿なのかもしれない。

そう、私は受け止めるようになった。

崩壊は必定。
それなら、その後の再生に、
一縷の希望を見出す。

だから、自分に何ができるか、
その道を探した。

でも、所詮、
私は一人のただの人間。

世界など、そう簡単に救えやしない。

そうして、
探しているうちに分からなくなった。

これが私の、本当の望みなのか、と。


世界は平和であって欲しい。
これは本当のこと。

日々、平穏に、遊び心と共に暮らしたい。
これも本当のこと。

でも、一番大事なことは、
自分が、自分に希望をもたらす、
存在であること。


全部欲しいのに、
重すぎて、うんざりだよ。


ああ、冒頭の願いの話?
多分、俺はまだ捨ててねぇよ。

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