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熊本日記(8)

(前回のあらすじ)公演会場を見つけました。

まだ時間があったので、先にホテルへチェックインしに行きました。公演会場との位置関係で、宿泊先である「熊本ホテルキャッスル」はすぐに見つけることができました。ネーミングから察するに、おそらく熊本城の見えるロケーションなのでしょう。
受付で鍵をもらい、部屋に入ってようやく、緊張がほぐれました。一眠りしたい所でしたが、そんな時間はないので、荷物を整理して出かけることにしました。

(before)
通勤に使用しているリュックをそのまま旅行カバンとして流用したため、野球大会の出欠確認、去年の年末調整のお知らせ、歯医者の明細など、クリアファイルにはさんだ無駄な書類がたくさん入っています。その上、自身の表現欲求、また知識への探求を過信し、ノートパソコンと400ページ以上あるハードカバー本を詰め込んだため、おそるべき重量を誇るに至りました。こんなのはもう、岩を背負って歩いているのと同じです。残りのわずかなスペースに水筒と着替えがぎゅっと納まっており、これ以上リュックには入らず、途中で買った手土産のめんべいは、ビニールの手提げでずっと持ち歩かなければならない状況です。

(after)
なんということでしょう。ノートパソコンとハードカバー本を取り除いただけで、リュックが驚きの軽さへ変貌を遂げました。空いたスペースにめんべいを詰めることもでき、匠の技により、快適な旅装へと一変です――

誰に聞かせるでもなく、上記のようなことを声に出して言っていました。ビフォアアフターで遊んでいる場合ではないのでした。さっさと準備を整え、出発です。

会場を探している時に見つけたドトールに入り、コーヒーとクロックムッシュを注文しました。僕はドトールのクロックムッシュが好きでよく食べるのですが、クロックムッシュをご存じない方のために説明しますと、ハムとチーズを一緒に焼いたパンです。小腹を満たし、やっと一息つけました。
だらっとツイッターを見ていると、北九州の劇団「言魂」の山口くんが、「熊本なう」的なことをつぶやいており、熊本城らしき所で、顔出しパネルから無愛想な顔をのぞかせた写真を投稿していました。昼の回か夜の回かわかりませんが、山口くんも森岡さんの公演を観に来たのでしょう。山口くんのフットワークの軽さは、見習うを通り越して異常です。すげえよ山口くん。マジでどこにでもいる。
いいね!ってしました。
(続く)

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