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ピューレの”正しい”作り方/味と風味を損なわないコツについて:『葉野菜は本来"緑色"ではない?』


美味しいピューレを作るためには
、鮮度と濃度のバランスが非常に重要です。ピューレにする際に火を通すことで滑らかなテクスチャを得られますが、色や味が損なわれる可能性があります。

また、水分量を増やすと滑らかにはなりますが、味が薄まることがあります。そこで、火入れを最小限に抑えつつも、適切な濃度を出す方法が求められます。そのためには、コーンスターチ、片栗粉、デキストリン、大豆レシチンなどの材料が有効です。特に大豆レシチンは、泡立てる際やカプチーノ風の仕上げにも使われます。


他にもゼラチン、アガー、葛粉、タピオカ澱粉、アロールート澱粉、ガムアラビック、カラギーナン

濃度をつける材料となるもの


ピューレを作る際の基本は、使用する食材によって異なりますが、葉野菜の場合は火入れを控えめにし、たっぷりの水分と共にミキサーで撹拌し、裏ごししてから適切な濃度に調整されることが多いですが、味や風味が薄まり、従来の方法は、あまり出来が良くなりにくいです。

色素が落ちにくい野菜、例えば人参やパプリカ、ナスなどは、火をしっかり通すことで繊維を破壊し、味を凝縮させることができますが、これらの野菜の色素は熱に強いため、火入れを控える必要はありません。

一方、色素が落ちやすいピューレは(葉野菜や、菜の花、ほうれん草やハーブ類)、火入れを控えるだけでは不十分な場合があります。さらに、これらは保存性も低いため、工夫が必要です。

今回はそれらの特徴と、従来のピューレよりもより良い工程を紹介いたします。


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