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ロイロ授業案ができるまでの道のり

年度末で過去のノートデータを掘り起こしてたら、古いロイロ授業案のフォーマットがありました。実は試行錯誤している時期があったなと振り返りながら、その変遷をご紹介します。

ロイロ授業案とは何か?

ロイロノート・スクールをつかって、授業の中で子どもたちが考えアウトプットする活動を大事な場面にし、授業の導入〜まとめまでの流れを可視化したものをロイロ授業案と言います。
いわゆる学習指導案より詳細に書かれてはいないが、視覚的に表現したのがロイロ授業案の特徴です。

ロイロ授業案を遡ってみました

2019年3月 @横浜 第1号

2019年3月 @横浜のデジタル・シンキングツール大研修会の時に作成した授業案

遡るとフォーマットは2019年から始まりました。
第1号は、くまでチャートをつかって単元目標を作成し、【思考力・判断力・表現力】【知識・技能】【学びに向かう力】の3点で到達に必要な内容を記入し、その後具体的なシンキングツールツールや展開例をスライド形式で作成しました。
当時のイベント振り返りで、具体的な思考スキルが何なのか?がわかりづらく、全体の流れと各展開の思考ツールの繋がりが見えづらかったなという課題がありました。

2019年7月 @大阪 第2号

2019年7月 @関西大学梅田キャンパスのシンキングツール大研修会の時に作成した授業案

第2号はより実践的な内容に落とし込む授業案フォーマットとなりました。ピラミッドチャートをつかって、上層レイヤーに授業の活用課題、そして中層レイヤーに必要な思考スキルを記入、下層に思考スキルを活かすために必要な知識と技能内容を落としむフォーマットに変更しました。この時も第1号と同じで具体的な思考ツールや展開例は別途カードにしてスライド形式で作成しました。
この時は使う思考スキルは視覚的になったが、全体と実践部分のつながりが見えづらかったため、授業の中で、子供たちが考えを整理するから考えを作り出すという活動にするのが一部の先生しかできなかったという課題が残りました。

2020年2月@福岡 第3号

2020年2月 @福岡のシンキングツール大研修会の時に作成した授業案

第3号で、いまの授業案とだいぶ近くなりました。イベントするにあたって考えたのは、「社内で考えるより、先生と一緒に考えない?」ということでした。そこで何人かの先生にも入っていただき、コメントやフィードバックをいただきながらフォーマットを作成しました。
そして、プロット図を使って一枚の中に導入〜まとめまでの授業展開を可視化しました。そして児童生徒がシンキングツールを使って考える場面を一番のピークをにもってくるフォーマットが出来上がりました。

そして、今のロイロ授業案が生まれた

今の授業案がこちら。だいぶスッキリしました。

そして現在の授業案はこちらです。基本は4展開で作成し、左から右へ授業の活動が進み、児童生徒が思考しアウトプットする場面を一番上のところに持ってくるものです。

先生なしでは完成しなかったロイロ授業案

ロイロ授業案フォーマットがブレークスルーしたのは多くの先生からアイデアをいただいたり、実際にプロトタイプで授業案を作成してくれた先生がいた時でした。
日々の業務がある中でも一緒に集まり、8割の無駄話(笑)と2割の議論を継続して行いました。
その時に思ったのは、先生という職業が一番力を発揮するのは、やはり授業なんだなということです。授業のことを話している先生たちは本当に楽しそうに、そして真剣に話してくれます。
じゃーお前の役目は何なんだという話ですが、私は「いいですね〜」「採用します!」というコメントだけでした。つまりなんの役にも立っていなかったということです。

ロイロ授業案は道半ば・・・

おかげさまで多くの先生がこのフォーマットを使って作成していただき、今では1,000以上の授業案が出来上がりました。しかし、決して万能な授業案ではありません。ご批判やご意見をいただきますが、本当にその通りだなと思います。

  • なせ思考するピーク場面の後、まとめの活動で思考の度合いが落ちるのか?
    (まとめの活動で思考がピークになる授業もあると、確かに….)

  • 2つの展開が同時並行で進む授業案を考える時に、一方通行の授業案だと視覚化するのが難しい
    (そんなこと考えている先生の授業見てみたい!)

  • 単純にわかりづらい
    (うっ….私の伝え方の問題です….)

アップデートは続く

またどこかのタイミングでアップデートしたいなと思います。GIGAスクール構想で1人1台端末が当たり前になり始めた今だからこそ、授業案も定期的に見直しは必要です。ICTを活かした最適な授業案フォーマットは何なのか?
ぜひ、他の方の考えやご意見などありましたら教えていただけると嬉しいです。

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