メタバースの歴史と従来サービスとの違い
メタバースの歴史
「メタバース」という言葉の初出は 1992 年で、いわゆる「IT 革命」の始まりとほぼ同時期。
「meta」(超)と「universe」(宇宙)を合わせた造語として、SF 小説「スノウ・クラッ シュ」の中で提唱された。
仮想空間ビジネスは IT 革命によってさまざまなサービスがインターネットから提供され、 それに伴って社会の構造が大きく変わった当初から注目されており、2000 年代には「Second Life」が話題となった。
Second Life はゲーム内の通貨を現実の貨幣に換金できる仕組みを持ち、仮想空間におけるビ ジネスの勃興を推奨するものだった。
新規の商業機会を狙って多くの企業が参入したがユー ザーが定着せずに撤退が相次ぎ、その後は個人ユーザーが交流する場となった。
2020 年代に至って通信回線や CG の品質向上、モバイルデバイスの普及などによって仮想空 間への参加がしやすくなったこと、コロナ禍によってビジネスの非対面化が進んだことなどを 背景に再びメタバースが注目を集める。
デジタルツインとの違い
デジタルツインとは、現実世界の設備や建造物などを仮想空間内に再現してビジネスや災害などのシミュレーションに生かす技術を指す。現実の再現を目的とし、メタバースの「仮想空間でユーザーにサービスを提供する」というビジネスモデルとは異なる。
オンラインゲームとの違い
オンラインゲームではベンダーの提供する世界の中で設定されたミッションをクリアするためにプレイヤーが協力し合ったり競い合ったりする。メタバースはビジネスなど現実の目的を達成する手段として仮想空間のサービスを利用する。
ブロックチェーンとの関係
ブロックチェーンの実用化によって情報の正確性や仮想空間内の通貨の信頼性が上がり、仮想空間の取引が現実の経済活動と同等に扱えるようになった。
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