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かたあしだちょうのエルフ

絵本の紹介:13冊目
本のリレーのつもりで、こどもたちを育んでくれた絵本を少しずつ紹介しています。


作/絵:おのき がく

この絵本は、私が小さい時に読んだ絵本で、子どもが低学年の頃、改めて買い求めた一冊。
大好きだったけれど…もう一度、読みたいなと思ってネットショップで購入した。

本が家に到着し、さあ、読みましょう...と、読み聞かせをした夜。
何年かぶりに再会したお話を読みながら、泣いてしまった。
ああ、そうだ、こういうお話だった...と、涙声になってしまったので
(ママは、いったいどうしたのかな...。)と、心配そうに子どもたちが私を見ていた。


いま、あとがきを読み直すと、作者のおのきがくさんは、1枚の写真からインスピレーションを受けて、この絵本を創作なさったとのこと。

その時、私の眼はある地理書の、黒っぽい写真にそそがれていました。
アフリカの草原、中央に屹立したバオバブの大樹と雲だけの単調な風景でした。
と、急に頭の中で、小型映写機がチカチカまわり始めたのです。
一匹のだちょうがいろいろなことをしています。大きな樹のシルエットが繰り返し出てきます。断片的にさまざまな獣たちが吠えたり、あらわれるとみるやあとずさりして消えます。
そうです。映写機は、逆回転しているのです。私はあっけにとられ、問いを忘れていました。瞬間、エルフの絵本はできたようでした。
かたあしだちょうのエルフ あとがきより(出版:ポプラ社)

1枚の写真との出会いで、できたお話なのか...と、それもまたご縁のような気がする。もう一度、読み直してみた。
久しぶりに開いたが、今日は、泣かずに読めた。

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