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未経験で院内SEに転職した話①

こんばんは。Rantaroです。
未経験で病院の事務系総合職に転職して、情報システム部門に配属された話を書き残していきます。この情報がお役に立てれば幸いです。

▶経歴

高校卒業後、大学で鍼灸師の資格を取得して、大学院で末梢循環の研究を進めていました。しかし能力の限界を感じて、フリーター(無気力)時代を2年ほど過ごします。
その後、鍼灸整骨院で鍼灸師として3年ほど勤務しましたが、30歳で急性期病院に事務系総合職として転職して、情報システム部門に配属されました。

▶転職しようと思ったワケ

 ▷整骨院の利益至上主義

整骨院は医療の外面をしていますが、中身はもはや健康産業の一種で、いかに集患して離院させないかを追求しているビジネス要素の強い場所でした。競争原理が働いたことで保険の不正請求に手を出す整骨院もあり、結果的に業界全体として保険を使わずに自費で高い費用を長く払ってもらうかという方向にあります。
もちろん、患者さんの症状が軽減もしくは消失していき、社会活動に復帰したり、活躍していくことは嬉しく、やりがいと楽しさがありましたが、現在の過剰な市場経済化は医療の本質からかけ離れた形であり、職業倫理に反し不正に加担しているようで心苦しい気持ちが月日を重ねるごとに強まっていました。

 ▷整骨院の労働構造

整骨院の労働環境は、ハッキリ言って長時間の拘束と低賃金でブラックです。
拘束時間が長くなる理由として、朝に高齢者が多く、17時以降に学校や仕事が終わった人たちが来るため、それに合わせて受付時間が設けられているからです。朝が8時頃から夜が21時を過ぎるところも少なくありませんし、休日も多くありません。
また、鍼灸師や整骨院は独立開業しないと稼げないと言われています。整骨院の多くは個人事業主であり、従業員を雇っていてもワンマン経営もしくは家族経営であることが多く、使い捨て前提の新卒大量採用型です。数年後に独立開業しても競争が激しいため、2~3年で廃業してしまう人が多い業界です。これでは技術の承継・発展なんてあり得ないし、この先30年、40年と働き続けることは難しいと言わざるを得ません。
余談ですが、私も個人事業主だった期間があります。奨学金の返済は控除の対象外ですので、翌年の市民税と国保と年金がものすごいことになった経験があり、借金のある状態で独立開業なんて絶対にしてはいけません。この話はまたの機会に。

 ▷でも鍼灸は好き

そんな鍼灸師を続けるか、辞めるかという葛藤は常に心のどこかにありました。決して鍼灸が嫌いというわけでなく、むしろ好きで、もっともっと鍼灸の良さを多くの人に知ってもらって、役に立ちたいという思いは強くありました。しかし、業界の構造などは今すぐに変えられるものではありませんので、とりあえず転職情報を収集するようになりました。その中で『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』という本に出会います。

この本を読み、転職しようという意志が固まりました。
次に続く。

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