音と文字①(長文です)
今日のテーマは音と文字です。
二部作にしようと思い①としました。
思いついたきっかけは、最近よく目にするようになったTwitterの新機能、”スペース”です。
スペースとは端的に言うと、discordのようなものです。
御存じの方も多いかもしれませんが、discordの話を挟みます。
discordは、ネット上にアカウントを作り、サーバーを設立しサーバーURLを他人へ共有することで気楽に通話・チャットが楽しめる通話アプリです。PCだけでなくスマートフォンにも対応しており、メールアドレスさえあれば匿名でアカウントを作成し、すぐにサーバーに参加することが出来ます。
discordに関して、皆様に最も馴染みのあるメッセージアプリであるLINEとの相違点を挙げるなら、電話番号が要らないこと、通話中にyoutubeから引用し好きな音楽を流せる等の様々なbot機能が備わっていることの2点が大きいです。
対して、スペースは、Twitterのフォロワーやフォロワー外と気軽に通話できる新機能です。常に文字だけしかなかったTwitterに大きな変化をもたらしました。
ちなみに、”文字以外で話す”といった観点に関しては、既にTwitterにはツイキャスという配信機能があります。しかし、ツイキャスは配信者が話すだけで、視聴者はチャットやお茶等応援スタンプで対応する、そういった一方通行な会話(音声⇔文字のやりとり)しかできません。また配信用URLもTL上に流すくらいしか当時は対応しておらず、フォロワー外に届く機会はほぼないと言っても過言ではありませんでした。
よって、誰とでも気軽に音声で会話ができるスペースは”Twitterは文字のSNS”という皆様の認識に大きな変化をもたらしたと言えます。
Twitterに通話機能が備わった…とても素晴らしい変化です。Twitterのdiscord機能といってもいいでしょう。
しかし私がスペースを"discordのようなもの"と形容したのには理由があります。特定の人たちだけにURLを共有するということがとてもやりにくいのです。
まずスペースを開きます。(スペースを開くという表現は、多分discordのサーバーを開くといった表現に似せたものだと思われます。いつの間にか浸透していました。)
すると、自分のアイコンの周りに”スペースをやっています”という表示である紫の枠がゆっくりと点滅します。これは自分のフォロワーに「今スペースをやっているのでおいでよ」と認識させるためだと思われます。discordの場合は、サーバー共有用URLを誰かに送らないといけない手間が、Twitterでは自分のアカウントのフォロー・フォロワー機能によって短縮されています。
何方かが入れば通話開始です。入ってきた方は必ず”スピーカー”にならないといけないのではなく、”リスナー”を選ぶことが出来ます。またスピーカーだけども都合が悪い時などはミュートにすることも出来ます。これはdiscordにも同機能がありますが、デフォルトとしてスピーカーになっているので自分でミュートにしなくてはいけません。
スペースのホスト(スペースを開いた人)は、参加してきた人をスピーカー・リスナー・強制ミュート・共同ホストにさせる権限を持っています。discordでは鯖主になったことが無いので詳細は不明ですが、そういった類の話は耳にしませんので、ないものだと仮定します。
スペースを開いた人は先述した通り、自分のフォロー・フォロワーに自分が今スペースをしていることをTL上で伝えることが出来ます。また、特定の人物を誘いたい場合はDMでスペース用URLを送ることも出来ます。つまり公開範囲がとてつもなく広いのです。
”自分はフォローしていないけれど誰かにフォローされていて気づいていない”場合があるような公式アカウントや、フォロワー数が少ない鍵のついた非公開アカウントでもTL上に、自分がスペースをやっていることが知られてしまうのです。
つまりスペースは宛先のない招待状になりかねません。
何故ならdiscordのように公開範囲を狭めることが出来ない上に、Twitterという膨大なネットの海に自分の声を載せるのですから、攻撃的な人が来ることもありますし、反対に自分にとてもマッチしている人が来ることもあります。
スペースはそういった危険をはらんでいます。
ハイリスクノーリターンなスペースという機能が出てから半年もたっていませんが、TL上でスペースを見ない日はない程度には浸透してきています。人間がこれほどまでに夢中になるのには理由があると私は推測しています。
人間の記憶において、文字よりも声が一番印象的に残り、残る割には記憶の耐久値が低めだと考えています。
もしスペースでたまたまフォローしていた、またはされていた人の声が自分にとてもマッチしていた場合や、攻撃的な人であった場合、どちらとも印象が強く残ってしまう。そういった刺激的な要素に夢中になってしまったからではないでしょうか。
人間はきっと刺激に弱い動物なのでしょうね。
インターネットの海はとても膨大で、刺激的で、夢中になれて、どんな人でも思いがけない宝探しに参加できます。
ですが、全て自己責任です。
声、もとい音は人間の記憶を最も支配しますが最も脆いものでもあります。
ネットの御利用は計画的に。使いすぎには注意しましょう。
①音について、はこの辺りで一旦切ります。次は文字について綴ろうと思います。
それでは、また後程…
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